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夢見る心  作者: 姫姫姫
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電話にて

私は何を喋ればよいのか不安げだった。



それを悟ったのか、彼女の方から話しかけてくる。



「久しぶりだね、約一年ぶりぐらいかな?元気してるかな?」



「そうだね、久しぶりだね。実はあんまり元気はしてないかも……。」



「体調大丈夫?少しは良くなったの?凄く心配してたんだ…。」



ん?何で知っているの?メールだってしてないのに…俺ストーキングされてたのか?訳がわからない。



「なんで体調の事知っているの?俺、連絡してないよね?」



「あのね、買い物行ってる時に病院の栄養士さんにバッタリ会ってさ、そしたらあなたが入院してたって聞いてビックリしちゃったの。私との後、仕事も辞めてしまった事もその時初めて知ったし。私のせいだよね?ごめんなさい。」



情報網というのは凄く怖い。推測だが私が倒れた事はもちろん上司の耳にも入っている。その上司が前に働いていた病院の栄養士に言ったのであろう。それしか考えつかない。横の繋がりがあるのを私は忘れていた。上司に口止めする理由もないが、そんな感じで彼女の下に情報が入っていたとは思いもつかなかった。



「別に姫ちゃんが謝る事ないよ。俺が気分替えようと思ってした事だし。」



「まだ姫って呼んでくれるんだね。嬉しい……。一年離れてたけど、私はまだあなたが忘れられないの。必要なの。好きみたい。」



私は困惑した。彼女はまだ私の事を好きでいてくれてる。必要としてくれてる。私の心は凄く揺らいだ。

そして私は…、



「俺もね…、何度も忘れたくて忘れようと努力してみたけど、どうしても無理だった。あとちょっとのところまで行ってたけど、やっぱり忘れられないんだよ!俺には姫が必要で、今でも好きなんだ!。」



私は素直に心の内を彼女に伝えた。



「私達さ、離れてみても結局同じ気持ちだし、やり直せないかな?私はあなが好きだよ!」



「俺も姫ちゃんが好きだ!だからやり直せるよ!」



「うん。やり直せるよね!私、早く逢いたいよ。」



私達は、電話でお互いの思いをぶつけ、近々逢う約束をした。私が姐御に惹かれてた事、一人暮らしを始めた事、車を代えた事。彼女はそれらを何も知らない。逢った時に話そうと思う。私はそう決めていた。



そして、彼女と逢う、約束の日がやってきた……。


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