第7回・少女看護兵の活躍・第3部(後編)
味方の男性兵士達が散々痛めつけられていたのを目の当たりにしていた彼女達はドイツ兵に対して怒り心頭だったのです。
蹴り倒したドイツ兵達が銃を握れないように手の平をブーツのカカトで強か踏み付けてグリグリとニジり回します。
「こうしてやるわよ!」
「それそれっ!」
“ジュリジュリッ!”
ドイツ兵達の手は靴底の泥と血にまみれていて、とても彼女達に歯向かう事など出来ない状態でした。
生き残りのドイツ兵達の手を踏み潰して動きを封じ込めた女子達は、奪い取った銃を手に拷問を受けた味方の兵士達の復讐を始めるのでした。
「よくもやってくれたわね!」
「ホラッ!」
“バシュッ!”
「こいつもやっちゃいなよ!」
「くたばれ!」
“バシュッ!”
まだあどけない18歳から20歳の女子兵士達は1人また1人と容赦なく撃ち殺していきます。
「今度はわたしにやらせてよ!」
「いいわよ、やっちゃいな。」
「舐めんじゃないよ、わたし達を!」
“バシュッ!”
「いい気味!」
一番動けそうな兵士から殺害していく少女達。
4人目になると面白がって笑いながら引き金を引きます。
「地獄に落ちな、ふふっ!」
“バシュッ!”
「こいつら、まとめて殺っちゃおうよ!」
負傷して虫の息の2名を抱き起す女子達。
2人の女子がそれぞれの男のヘルメットを脱がせて髪の毛も掴んで首を固定します。
するともう1人の女子がせせら笑いながら銃を構えます。
「いくわね!」
“バシュッ!”
「次はお前だよ!」
“バシュッ!”
ライフル銃を構えた女子が男達の顔に1発づつ撃ち込みました。
「ケダモノどもめ!」
「ざまあ見ろ!」
更に負傷したドイツ兵を見つけた別の女子はライフル銃を構えながらこの男に微笑み掛けます。
「この辺かしら?」
“バシュッ!”
腹部に銃口を押し付けて引き金を引く彼女。
「アッハッハッ!」
「まだ生きてるのかよ?」
「しぶといね。」
“バシュッ!”
今度は別の少女が男の頬に銃口を押し当てて撃ちました。
「ふふふっ、コイツの顔、台無しだね!」
「トドメ刺しちゃいなよ!」
“バシュッ!”
「やったね!ふふっ。」
「みんな!コイツまだ生きてるよ!」
立ち上がって銃を取ろうとしている兵士に気付いた女子がはやし立てます。
「ザケンナヨ!」
“スコ~ン!”
男が取ろうとした銃を蹴り飛ばす少女。
4人の女子達が男を取り囲んで見下ろします。
悪意に満ちた少女達のまなざしに恐怖するドイツ兵。
「わたしを見なさい!」
“ペッ!”
1人の少女が男の顔に向かってツバを吐き掛けました。
すると、他の女子も一斉に男に向かってツバを吐き掛け始めました。
「やっちゃえ!」
“ペッ!、ペッ!”
“ペッ!、ペッ!”
“ペッ!、ペッ!”
ツバまみれになった男の顔をいきなりブーツで蹴り上げる少女。
「このやろ~!」
“パコ~ン!”
それを合図に全員が男の上半身や顔に容赦なくブーツで蹴りの連打を浴びせます。
「エイッ!」
“ドスッ!”
“ドスッ!”
“ドスッ!”
「分かったかよ!」
仲間の男性兵士に対する拷問が女子達の怒りに火を付けたのです。
「今度は、みんなで踏みにじってやろうよ!」
「ホラホラッ!」
散々蹴りつけた後は負傷した男の体を踏みまくる少女達。
「コイツ、ここ怪我してるよ。」
銃創のある右肩にブーツの靴底をなすリ付ける少女。
「あらっ、可哀そうに?」
「わたしが、たっぷり泥を塗り込んであげるわね。」
「アッハッハ!」
「痛がってるわ、コイツ、ふふっ!」
痛みで顔を歪めるドイツ兵を見て黄色い声をあげて笑い合う女子達。
「わたし達を怒らせると、こうなるのよ!」
男の顔も肩も胸も腹部も、まんべんなく女子達のブーツがニジり回し、彼の軍服は彼女達の靴跡でどす黒く汚れていました。
「わたし達、タップリ可愛がってあげたかしら?」
「このくらいでいいかも。」
4人の私的制裁に絶命寸前のドイツ兵。
「そろそろトドメよ!」
「楽にしてあげるんだから。」
「ありがたく思いなさい!」
“バシュッ!”
「ふゥ~、片付いたわ!」
少女達が敗残兵をなぶり殺しにしている間にわたしは白兵戦を演じていました。
「コノヤロ~!」(わたし)
わたしはマシンガンの弾を全弾撃ち尽くすと、1つの銃を捨て去りもう1つの銃をこん棒のように振りかざします。
「くたばれ!」(わたし)
“グシュッ!”
中腰になっていたドイツ兵の額の辺りを狙って、銃の台尻で思いっきり殴りつけるわたし。
男は声も上げずに倒れ込み、即死状態でした。
更にもう1人のドイツ兵がわたしに掴み掛かってきました。
「何すんのよ!」(わたし)
「エイッ!」
“ドスッ!”
とっさに身をかわして男の腹を蹴り上げるわたし。
そして、
「食らえ!」
“バスッ!”
今度も銃の台尻を男の顔目掛けて打ち付けます。
もんどりうって倒れた男は二度と動きませんでした。
そして2人の兵士がわたしに襲い掛かってきました。
でも幸い2人とも負傷していて動きが鈍く、わたしの敵ではなかった。
「エイッ!」
“カコーン!”
1人目の男にも先程と同じように銃の台尻をブインと振り回しながら渾身の力で打ち込みました。
一瞬男の頭部が歪んで見えました。
台尻が当たった瞬間に男の頭蓋骨は打ち砕かれ、体が一回転して大の字に転がりました。
「死んだわね。」(わたし)
「こいつで最後だわ。」
残ったもう1人の男がわたしの肩を掴もうとした瞬間。
「ホラァ!」
身をかわして男の背後に回るとそのまま押し倒したわたし。
ひっくり返って仰向け状態から立ち上がろうとしたのを見て、
「エイッ!」
“コ~ン!”
思いっきりブーツのつま先で蹴り上げます。
再び仰向けに倒れた男の胸の辺りに飛び乗ると、そのまま両足で飛び跳ねてやったのです。
「エイッ!」
「エイッ!」
「ソレッ!」
わたしのブーツが男の体に着地する度にソールの部分が胸部に食い込みます。
更に片足を軸にもう片方の足のブーツのカカトを胸に打ち付けるわたし。
女のわたしでも渾身の力を込めていたから、かなりの威力があったと思います。
「エイッ!ソレッ!」(わたし)
「これでもかっ!これでもかっ!」
普段冷静なわたしに何がここまでさせるのか・・。
ドイツ兵の上衣はわたしが踏み付けたブーツの靴跡でどす黒く汚れ、口から血を吐いていました。
繰り返し踏み付けている内に男の胸部の踏み応えが無くなり、骨がバラバラに砕けたようでした。
銃を振り上げたわたしは殆ど息の無い男の額にトドメの一撃を加えました。
「エイッ!」
“グシュッ!”
男の頭は無残に砕けて陥没し、わたしはやっと我に返って男の体から降りたのです。
わたしが4人目のドイツ兵を惨殺した頃に、少女達による集団リンチも終わったのでした。
「スカッとしたわね、わたし達!」(女子兵士)
笑いながらわたしの方に歩いてくる女子達。
冷静さを取り戻したわたしは4人の女子偵察兵と負傷した4名の男性兵士を連れて自軍陣地に無事に戻る事ができました。
まだ20歳で体重がわずか55kgのクリミアの少女がドイツ軍歩兵小隊を壊滅させるのに要した時間はわずか10分程でした。
この日の戦闘でマリアが殺害したドイツ兵は合計15名でした。
その内11名は銃撃による射殺で、残りの4名は彼女の撲殺によるものでした。
残りの歩兵小隊の隊員8名は捕虜になっていた女子兵士4名によって殺害されました。
その後、マリアは7月12日にドイツ軍の激しい攻撃の中で負傷し敵の捕虜になります。
女性捕虜が収容されるラーフェンスブリュック収容所で3年間を過ごした彼女は1945年5月8日に米軍によって解放され故郷のクリミアに戻ったのです。
大戦を生き残ったマリアはレーニン勲章とメダル「ゴールドスター」を受勲しソビエト連邦の英雄の称号を授与されました。そして戦後は医師としての職務を果たすことになったのです。
戦後医師として成長したマリア
次回はシリーズ第8回・ナチス殺しのカザフの少女リアです。
次回の更新は11月5日(0:00)になります。




