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ソビエト軍少女兵戦記  作者: Kateryna Sheremska
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第7回・少女看護兵の活躍・第2部(中編)

 敵を効率的に殺すには手榴弾しかないとわたしは思いました。

完全武装のドイツ軍兵士達と銃撃戦になれば勝てない事は分かっていたからです。

わたしは手榴弾を準備して次なる敵を襲いました。


「よ~し、今度は手榴弾よ。」

「えいっ!」


“ヴォーン!”

“ヴォーン!”


「やったね!」


岩の下にいたドイツ兵の群れに手榴弾を2つ投げつけてやりました。

突然の爆発に4~5名が薙ぎ倒されて負傷者も多数出たようでした。

わたしは1人も逃すまいと眼下の敵に向かって機関銃の銃口を向けたのです。


「逃がさないわ!」

「それ~!」


“ババババババババババッ!”


動けずにうずくまっている敵にも容赦なく銃弾を撃ち込んでやりました。

逃げ場の無い狭い場所での手榴弾による爆発とサブマシンガンでの掃射で12人のドイツ兵を殺してやったのです。


「相手は100人位いるのに、殺せたのはまだ20人か・・。」

「もっと暴れなきゃ、わたし!」

「奴らはまさかわたし1人だと思ってないはずだわ。」

「わたしを大勢に見せるには、どうしたらいいのかしら?」

「そうだわ、手榴弾をたくさん投げつけて、一気に大勢殺せばいいのかも・・。」


木陰から敵を覗き見るわたし。

姿の見えないわたしからの銃撃を受けて損害が増え続けるドイツ軍は焦り始めていました。

小柄なわたしが身を隠せる岩場があって、そこから数メートル下に20名程が集結していました。


「あんなにたくさんいる。」

「こうなったら、あいつらを全滅させてやるわ、見てなさい!」


身をかがめながら手榴弾を4つ準備するわたし。

傍らにマシンガンを置いてすぐに撃てる状態にします。


「今だわ!」

「ソレッ!」


“ヴォーン!”

“ヴォーン!”

“ヴォーン!”

“ヴォーン!”


ドイツ兵達の間で次々と炸裂するわたしの投げつけた手榴弾。

4回の爆発で半数以上のドイツ兵が吹き飛ばされ、残りの兵士も破片で負傷して倒れます。

“生き残りのドイツ兵達を皆殺しにしなくちゃ!”

わたしは彼らの頭上から狙い撃ちしてやったのです。


「1人も逃さないから!」

「ケダモノめ!」

「地獄に落ちなさい!」


“バババババババババババッ!”


岩場の上にいきなり立ち上がったわたしは、サブマシンガンを構えて負傷した彼らに容赦なく銃撃を加えました。


「みんな、死んでもらうわ!」

「え~い!」


“バババババババババッ!”


負傷したドイツ兵達もすぐ頭上のわたしからの情け無用の銃撃に、体中を撃ち抜かれて次々と絶命していきました。

もう何人殺しても何も感じなくなっていたわたし。

わずか数分の間に20人のドイツ軍兵士が、まだ18歳の看護兵のわたしによって壊滅させられたのです。

たった今、わたしは20人もの人を殺しました。

でも全然実感が湧いてきませんでした。

こうなったら、暴れるだけ暴れてやろうと心に決めたわたし。


「これだけ殺せば十分かしら?」


そんな風に思ってはみたものの、まだまだたくさんの敵が残っていました。

大勢のドイツ兵の死体を残して再び木陰に身を隠すわたし。

機転を利かせたわたしの襲撃に40名の戦死者を出していた敵はいきり立っていました。


「まだまだ大勢残ってるわね。」

「わたし、もっともっと殺さなきゃ!」


戦死者続出のドイツ軍は岩陰や木の陰に身を隠しながら辺りをうかがっています。


「しぶとい奴ら!」

「こうなったら、もうひと暴れしてやるわ。」


わたしは勇気を振り絞って決意します。

岩陰に残りの手榴弾を見えないように並べます。

そして木の枝葉の裏にサブマシンガンを立て掛けます。

大勢の敵を殺して恐怖感も麻痺していたのかもしれません。

わたしは用意した武器の傍らで両手を挙げて立ち上がりました。

ロシアの軍帽を被り、お馴染みのカーキ色のジャケットにパンツ、そして黒いブーツを履いたわたしはまだ十代の小柄な少女でした。


そんな女の子の姿に一瞬気が緩むドイツ兵達。

まさか自分達の部隊に大損害を与えたのがわたし1人の仕業だとは誰も思っていませんでした。

岩陰にいた兵士達は緊張感もなく揃ってわたしの方に歩いてきます。

ドイツ兵の表情がはっきりと見える距離まで近づいてきた瞬間でした。


「今だわ!」


足元に立て掛けたサブマシンガンを手に取ると、目の前のドイツ兵の一団に向かって引き金を引くわたし。


「エ~イ!」


“ババババババババババババッ!”


わたしは叫びながら銃口を左右に振って乱射し始めました。

目の前のドイツ兵6人をあっと言う間に撃ち殺し、その背後にいた兵士も逃げ遅れて負傷します。

一連射終わった瞬間に岩陰に並べておいた手榴弾を負傷して倒れているドイツ兵やその背後に向かって次々と投げつけてやりました。


「エイッ!」


“ヴォーン!”


「ソレッ!」


“ヴォーン!”


「コノ~!」


“ヴォーン!”


身動きの取れないでいたドイツ兵達は手榴弾の爆発で次々と手や足を吹き飛ばされて絶命していきます。

岩陰のそばにいた兵士も破片が当たってうずくまる者、仰向けに倒れ込む者、頭を押さえる者、敵は大混乱に陥ったのです。

至近距離での爆発に聴力を失って呆然とする生き残ったドイツ兵達。

彼らの前に現れたのは、弾倉を取り換えたばかりのサブマシンガンを構えたわたしでした。



挿絵(By みてみん)

18歳になって赤軍に入隊した頃のゼーニャ

挿絵(By みてみん)

最前線でサブマシンガンを片手に負傷兵を助けるゼーニャ

挿絵(By みてみん)

戦場で負傷兵の手当をするゼーニャ


第2部・後編に続く・・。

次回の更新は10月8日(0:00)になります。

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