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ソビエト軍少女兵戦記  作者: Kateryna Sheremska
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第4回・恐怖の仲良し少女ペア・第4部

 8月1日、デミャンスク近郊でのことでした。

わたし達赤軍に完全に包囲されていたドイツ軍は必死になって包囲網を突破しようとしていました。

わたし達はそんなドイツ軍の掃討戦を命じられたのです。

わたしとマーシャはいつものように2人で狩りに出かけました。

指揮所から数キロ離れた場所に川が流れていて、わたし達はそこで敵を待ち伏せすることにしたのです。


「マーシャ、敵だわ!」(わたし)


わたし達が川を一望できる森から様子を窺うと、そこにはドイツ軍の一団がいたのです。

総勢60名ほどの小隊が向こう岸からイカダでこちら側に渡って、わたし達の戦線を突破しようとしていたんだと思います。


「大勢いるわね。」(マーシャ)

「全部、殺っちゃおうよ!」(わたし)

すでに多くのドイツ兵を血祭りに上げていたわたし達は恐れる事も無く、奴らを1人残らず殺して全滅させてやろうと心に決めたのです。

5m四方の粗末なイカダが2つあって、それぞれに20人づつのドイツ兵どもが乗っていました。

1隻目は川のちょうど中央付近にいて、もう1隻は向こう岸を出発して30mほど進んでいました。

こちら岸にはすでに渡河を終えた17名のドイツ兵がいました。

何ら警戒することも無く味方の渡河を見守る彼ら。


「マーシャ、マシンガンを用意して。」(わたし)

「2隻目が真ん中を超えたら攻撃開始よ。」


川幅はおよそ100mほどあって1隻目があと30mほどでこちら岸に着く位置にいました。

長い木の棒を持った左右の2人がイカダを操舵していました。

わたし達は二手に分かれてサブマシンガンを構えながら彼らに近づいていきました。

森の木陰から腹ばいになって這っていくわたしとマーシャ。

背中には狙撃銃をそして手にはサブマシンガンを持っていました。

掃討戦なので予備の弾倉はたっぷり持っていたんです。

わたしがマーシャに銃身で合図すると2人同時に立ち上がってこちら岸にいるドイツ兵の群れに向かって突進しながらマシンガンを乱射しました。


「くたばれっ!」(わたし)

“バババババババババッ!”


「死ね~!!」(マーシャ)

“バババババババババババッ!”


不意を突かれたドイツ兵どもはわたし達の銃撃に次々と倒れていきました。

こちら岸にいた17名の連中を全滅させるのにさほど時間は掛かりませんでした。

わたしが10人、マーシャが7人撃ち殺しました。


“バババッ!”

「しぶとい奴っ!」(わたし)


まだ息のある奴にトドメの銃撃を加えるわたし。

そして、今度はこちら岸まで到着寸前だったイカダの奴らに向かって乱射してやったんです。


「ホラッ、これでも喰らえ!」(わたし)

“バババババババババババッ!”


粗末なイカダに満杯状態の彼らは成す術もなくバラバラと胸や腹を抑えながら川の中に落ちていきます。わたしが10人ほど撃ち殺すと、今度はマーシャが残りの連中に銃撃を加えました。


「許さない!」(マーシャ)

「ソレッ!」

“ババババババババババッ!”

マーシャの怒りの銃弾がねずみ色の一団に吸い込まれていきます。

反撃するいとまも無く次々と将棋倒しのように倒れていく彼ら。

イカダの上には6~7人の遺体が残り、あとは水面にプカプカと浮いていました。

それでもしぶとく生きている奴が3人ほどいました。

わたしは狙撃銃を構えてそいつらに狙いを付けました。


「トドメを刺してあげなきゃ!」(わたし)

「それっ!」

“バシュン!”

「こいつも。」

“バシュン!”

「こっちにもいたわ。」

“バシュン!”


水面でしぶとくもがき苦しんでいる生き残りを容赦なく撃ち殺すわたし。

マーシャは笑いながらわたしの狙撃ショーを見ています。

あらかた殺し終えたわたし達は川の中央を過ぎて慌てているもう1隻の奴らを狙撃することにしました。

しゃがみ込んで右足を立てて狙いを付けるわたしとマーシャ。

イカダいっぱいに乗り込んでいる彼らは、不安定なイカダの上ではわたし達に反撃することもできずオタオタするばかりでした。

操舵の2人が向こう岸に向かって反転しようと試みていたので、わたし達はまずこの操舵手から狙い撃ちしました。


「あらあら、逃がすもんですか!」(わたし)

“バシュン!”

“ジャボ~ン!”

「アラッ、ごめんなさい!」

「うふふっ!」

ニヤついた表情なのが自分でも分かりました。

わたしと同時にもう1人の船頭を撃ち殺したマーシャ。

“バシュン!”

“ウゥ~!”

“ジャッポーン!!”

「アッハッハッ!」(マーシャ)

「ごめんね!」

「もう船は動かないかも・・。」


操舵用の棒と船頭を失ったイカダはより不安定になり、乗っているドイツ兵は慌てふためいていました。

そんな彼らを面白半分に狙撃銃で狙い撃ちして楽しむわたし達。


「射的の始まりだよ~!」(わたし)

“バシュン!”

「1人目!」

“バシュン!”

「2人目!」

“バシュン!”ァ

「あっ、3人目と4人目が一緒に倒れたわァ!」

「やったね、大当たり!」

「アッハッハ!」


イカダの上の奴らはあっと言う間に半数以上がわたしとマーシャに撃ち殺されて残りの8名ほどが川の中に飛び込み始めました。


「逃がすか、コノヤロ~!」(わたし)

“バシュン!”

“バシュン!”

“バシュン!”

水しぶきを上げながらもがいている奴はわたし達にとって格好の標的でした。

“自分達が100%安全な状態で殺しを楽しめるなんて、今日は本当にラッキーだわ!。”

そんな風に感じました。

川に飛び込んだ8人の内わたしが3人、マーシャも3人撃ち殺しました。

プカプカと浮いている仲間の遺体の横を必死になって泳いでくる残りの2人。

逃げられないと観念した2人は、どうやらわたし達に降伏するつもりだったのかもしれません。

1人目の男がこちら岸にやっとたどり着いたのでわたし達はマシンガンを構えながら駆け寄っていきました。

ひざまずいて両手を挙げる男。

もう1人は岸まであと20mほどでした。


「コノヤロ~!!」(マーシャ)

“ヴァスッ!”

“ドスッ!”

“ドスッ!”

「わたしを見なさい!」

「エイッ!」

“ドスッ!”

"ドスッ!"

“ウゥ~!”

川の中の男に気を取られていたわたしが振り向くと、マーシャが男を激しく蹴り上げていました。

何か彼女の気に障る事があったのかもしれません。

ひざまずいていた男の顔をマーシャの強烈な蹴りが襲い、男はそのまま仰向けになって倒れ込みました。そして、男の脇腹に彼女のブーツのつま先が突き刺さるように打ち込まれ唸り声をあげています。

最後は男の顔をブーツで踏み付けながら胸元にマシンガンの銃身を向けて容赦なく引き金を引きました。

“バババッ!”

「いい気味だわ!」(マーシャ)

「随分、可愛がってあげたわね。」(わたし)

「だってコイツったら、わたしをオンナだと思ってニヤついたんだよ。」(マーシャ)

「許せないわ。」

「アイツ、どうする?」(わたし)

「わたし、降伏なんて認めないから。」(マーシャ)

泳いでいた男はマーシャの私的処刑にまだ気づいていませんでした。

やっとのことで岸辺に上がって倒れ込む男。

わたし達が近づいていくと男はマーシャの足にすがりつく様にして命乞いをしたのです。

まだ19歳であどけない少女のマーシャ。

ところが・・。


「ふざけんなよっ!」(マーシャ)

“ヴァス!”

“ドスッ!”

“ドスッ!”

「エイッ!」

“ドスッ!”

両手で彼女のブーツにすがりついていた男を蹴り倒したマーシャ。

あとは再び激しい蹴りを浴びせ続ける彼女。

オンナだと思って馬鹿にされたんだと思うと、ただでさえ憎しみの対象になっているドイツ兵を許せない気持ちが増幅しこの私的リンチに至らしめたようでした。

泥まみれのブーツで男の胸元を踏み付けると、サブマシンガンを振り上げその銃床で男の頭を何度も殴りつけてウサを晴らす彼女。


「コノッ!」

“グシュッ!”

「コノッ!」

“グシュッ!”

「エイッ!」

“グチャッ!”


「もうとっくに死んでるわよ。」(わたし)

わたしがささやくと、やっと我に返って手を止めた彼女。


「ごめんなさい、わたしったら。」(マーシャ)

「いいのよ、わたし達大勢殺してきたんだから、今さらよ・・。」(わたし)


もういくら殺しても何も感じないわたし達。

この日は全部で58人のドイツ兵を殺害しました。

わたしが33人殺して、マーシャが処刑した2人も含めて25人殺しました。

敗走中のドイツ軍歩兵小隊を全滅させたわたし達。

戦場での日々の殺しがわたし達の感覚を麻痺させていったのかもしれません。


最終第5部につづく・・。

次回の更新は5月28日0:00になります。

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