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ソビエト軍少女兵戦記  作者: Kateryna Sheremska
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第4回・恐怖の仲良し少女ペア・第3部

負傷したナタリアとマリアはその後志願兵としてやって来た16歳~18歳の女の子達に狙撃訓練をすることになったのです。

 ケガの治療を受けていたわたしもマーシャもしばらくの間前線に戻れませんでした。

でも、わたし達の後輩達が狙撃手としての訓練をすでに始めていました。

全員が志願者で構成された16歳~18歳の女の子達26人でした。

みんなドイツ兵どもを自分達の手で大勢撃ち殺してやりたいと思っていたのです。

そんな頼もしい彼女達に会ったのは6月の初旬でした。

わたし達もやっと退院して部隊に戻ってくる事ができました。

左手の傷が深かったわたしは暫くの間銃が撃てなかったので女の子達に狙撃術を教える事にしたのです。

マーシャとわたしは戦闘で経験した数々の事を伝え、また狙撃銃の扱い方や狙撃術を徹底的に教え込んだのです。

ごく短期間で彼女達はメキメキと腕前を上げていきました。

そして、いよいよ彼女達に実戦を経験させる機会がやってきたのです。

わたし達の連隊が敵の歩兵大隊を包囲することに成功したのです。

わたし達は小高い丘陵の塹壕陣地から敵の部隊を見下ろすように布陣していました。


「うわぁ、敵がたくさんいますね。」(イリーナ)

「何人位いるのかしら。」(アンナ)

「ざっと1000人位かしら。」(わたし)

わたし達の正面に広がる平原に奴らはうごめいていました。

破壊された大砲やトラックの残骸の物陰に隠れる者、浅い穴を掘って身を潜める者、地面にただただ伏せる者、そんな哀れな連中が大勢わたし達の目の前にいたのです。


「今日のわたし達、殺し放題よ。」(マーシャ)

「選び放題ですね、うふふっ。」(アナスタシア)

敵との距離はおよそ300mほど、新人の女の子達にとっては楽な距離ではないけれども落ち着いて狙えば当たる距離でした。


「わたし、撃てるかなあ?」(アンナ)

「相手は人間なんですよ・・。」

「ブリキの標的ならいくらでも撃てるのに・・。」


「アンナ、奴らを人間だなんて思わないで。」(わたし)

「奴らはわたし達の国に侵入してきた害虫なのよ。」

「だから、わたし達は奴らを駆除するの。」

「アイツらに人間性なんて無いんだから。」


「試しに2~3人撃ち殺してやれば吹っ切れるわよ。」(マーシャ)

「わたし達だって最初は少しドキドキしたけど、大丈夫よ。」(わたし)

「すぐに慣れるわ。」


まずはイリーナとアンナとアナスタシアが銃を構えて敵に狙いを付けました。


「落ち着いて、息を整えて。」(わたし)

「ゆっくり狙いをつけて・・。」

「それっ!」


“バシュン!”

“バシュン!”

“バシュン!”

3発の銃声が響きました。 

双眼鏡で戦果を確認するマーシャ。

でもその前に女の子達の黄色い歓声が上がりました。


「当たったわ、わたし!」(イリーナ)

「わたしも!」(アンナ)

「わたしも、わたしも!」(アナスタシア)

「やったね~!」

初めての狙撃で1人づつ撃ち殺して喜ぶ女の子達。


「わたしにもやらせて下さい!」(リリア)

あどけない表情の16歳の少女が叫びます。


“バシュン!”

「やったね!」(リリア)

“バシュン!”

「また命中!」

リリアの連続射撃で息絶えた2人のドイツ兵が大の字になって転がっているのが見えました。


「可哀そうな奴ら。」(イリーナ)

「わたし達、狙い放題だわ。」

8倍の光学スコープを覗けば狙えそうなナチが大勢いました。


「今度は、わたし!」(エレーナ)

「わたしだって!」(アリョーナ)

最初の3人に続いてリリア達も1人づつ撃ち殺してその感触を味わいます。

26人の女の子達は、みんな我先にと殺したがっていました。

わたし達の部隊に包囲されている敵は身動きが取れず、ただただわたし達の生徒達に次々と撃ち殺されるがままだったのです。


「わたし6人殺しました。」(イリーナ)

「わたしは5人です。」(アンナ)

「わたしだって5人仕留めたわ!」(アナスタシア)

「わたしは4人しか・・。」(エレーナ)

こんな具合に26人の女の子達はこの日全部で111人のドイツ兵を射殺しました。


「上出来だわ。」(わたし)

と満足そうなわたし達でした。


6月15日、わたし達は狙撃教官として認められる事になりました。


1942年7月12日、わたしとマーシャは上級軍曹の階級を授与されました。


7月16日、わたしとマーシャは久しぶりに狩りに出かけました。


「わたし達も女の子達に負けていられないわ。」(わたし)

「久しぶりの狩りなんだから、楽しまなきゃね。」(マーシャ)


「いたいた!」(わたし)

“バシュン!”

「こっちにも居たわ!」(マーシャ)

“バシュン!”

この日わたし達は11人撃ち殺しました。わたしが6人、マーシャが5人でした。

その翌日はわたし達にとってまるでカーニバルのような大戦果でした。

退却するドイツ軍部隊に狙撃を仕掛けて合計で47名のナチを殺害したんです。

わたしが28人殺し、マーシャが19人殺しました。


7月23日から24日にかけて、わたし達だけが前線から10km離れた場所で任務に就き、更に11人射殺しました。

わたしが7人、マーシャが4人でした。

6月から7月にかけて、わたし達と26人の女の子達とで合計300人以上のドイツ兵を撃ち殺してたんです。

8月1日、更なる大戦果を記録したわたし達でした。


第4部につづく・・。

次回の更新は5月21日0:00になります。


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