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こんにちは世界  作者: 偽蚊医隆壱
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3.敵

そんなこんなであれから1時間、俺たちは学校の体育館に集まっていた。

これが前代未聞の異常事態だと全員が理解しているが、それでもこの国は災害大国、災害時のマニュアルに沿って全員の安否確認を行い、現在では教師たちが外を探索しているらしい。


さて、魔導書よ現在地を教えてくれ。


【現在地『安全地帯セーフティーゾーン(大)』内、名称『体育館』】


俺の頭に浮かぶ文字、どうやらこれは俺限定の能力らしい。

この文字が頭に浮かんでいる時は俺が持っている本もとい魔導書が光る。

ちなみに魔導書は今、俺のスキル『ディメンション』によって俺だけが干渉できる異空間に仕舞っている。

このスキルは非常に便利だ。

魔導書を仕舞うだけじゃなく大量の荷物を持っての移動も可能なこのスキルはまさにぶっ壊れだろう。

しかし、どうやら制限があるらしく、今のスキルレベルだと最大で100kgしか入れられない。

それでも今は充分だが、スキルレベルを上げればさらに色々入れられる様になるはずだ。

そんなことを考えていると、壇上に1人の女子生徒が上がってきた。

すらりとした高身長、学校一と噂される美貌とそのカリスマで選挙に圧勝した最強の生徒会長だ。

どうやらさっきの男の話を聞いていなかった生徒や現場を理解できていない生徒の為に、説明をするらしい。

俺は全部聞いていたからもちろん聞くか気はない。

生徒会長の能力が気になるが、別に今はどうでもいい。

それよりも今はこの【安全地帯セーフティーゾーン】が気になる。

魔導書よ、【安全地帯セーフティーゾーン】を説明してくれ。


【『安全地帯セーフティーゾーン』とはこちらの世界において、ランダムに存在する魔物が侵入困難な領域のことを指す】


ふむ、つまりはここにいればしばらくは安全ってことか。

でも気がかりなのは侵入不可能じゃなく困難ってところだ。

不可能じゃないってことはこのも絶対安全じゃない。

いつ魔物が攻めてきてもおかしくないと思わないといけないな。

おっとどうやら教師たちの会議が終わったらしい。

生徒会長に代わって校長が壇上に上がってきた。


「えー、皆さんもご存知の通り、えー、今現在えー」


はいもう聞くのやーめたー。

なんか色々とくっちゃべっていたが、要約すると、この学校には魔物が寄ってこないからしばらくはここで救助を待つらしい。


まぁそうなるよな。

もし俺が校長の立場でもそうする。

だって子供たちを守らなきゃいけないもんな。

わかるぞ校長。

だけどそれじゃあだめなんだよ。

ここも絶対安全じゃない以上、対策はしなくてはならない。

だから俺は、外に出る。

もちろん目的はレベルアップだ。

1人じゃ危険だが、俺のスキルなら遠距離からバレット系を打ちまくれば倒せるかもしれない。

最悪、超不穏なスキル【滅びの光】を使えばいいしな。

とりあえずは明日の早朝にでも行ってみるか。



<><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>


朝、俺は目が覚めるや否や移動を開始した。

出来るだけ人のいない場所で寝たおかげで俺の近くに誰もいなかった。

まだ薄暗い早朝ということもあり、みんな寝ている。

見張り役の教師が何人かいたが、見つかりそうな時は【ディメンション】を発動させてその中に入り、やり過ごした。

そうして俺は学校を脱出することに成功した。


街はまだ原型は残しつつも家が潰れていたり、謎の血痕があったりとボロボロだった。

幸い昨日のウチに魔物たちは散らばっていったらしく、あまり見かけなかった。

途中、ドラゴンみたいな魔物に見つかりそうになり、

咄嗟に【ディメンション】で隠れてどうにか逃げ切った。

【ディメンション】、思ったよりも優秀だった。


それからしばらく歩いていると、獣の様な足音がきこえた。

俺ば振り向いた瞬間、黒い狼の様な魔物が飛びかかってきた。


「グルゥオオオ!!」


俺は咄嗟にしゃがみ込み、狼を避けた。


狼は空中でくるりと器用に回転し、着地してすぐに俺に向かってきた。

俺は近くにあった石を全力で狼に投げた。


「キャウンッ!!」


石は狼の顔に綺麗に当たり、狼が怯んでいる隙に、距離を取った。

そして右手を狼に向けた。

使ったことがなくても分かる。

魔法の発動方法。


「当たってくれよ〜【ダークバレット】!!」


俺が狼に向けて翳した掌に魔力が集中していき、真っ黒な細長いひし型をした闇の塊が作られた。

瞬間、凄まじい速度で狼に向かって飛んでいった。

闇の塊こと【ダークバレット】は狼に当たると、その身体を突き破っていき、貫通した。

しかし、闇の塊は勢いを失わず、ちょうどその先になぜかいたオーガの様な筋骨隆々の魔物に当たり、傷を付けて消えた。

オーガの様な魔物は【ダークバレット】が当たった腕を痛そうにさすり、【ダークバレット】が飛んできた方向にいる俺を見つけた。

俺はすぐに回れ右し、全力で走りだした。


「ウゥゥガァァァアアアア!!!」


オーガはすぐに俺に向かって凄まじい速度で走り出した。

どれくらい速いのかわからないが、少なくとも俺よりはだいぶ速いことが分かる。

俺は逃げながら、オーガのステータスを見ようとした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名称:なし

種族:オーガ

状態:憤怒(大)


LV:7/70

HP:127/140

MP:30/30


攻撃力:63

防御力:51

魔法力:11

俊敏性:29


固有スキル:

【頑強な身体Lv1】

特殊スキル:


通常スキル:

【棍棒術Lv1】

称号スキル:

【亀裂の住人】【常時負荷】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


うんうん、予想よりは弱いが、俺より格上だったわ。

最大レベル、魔法力、スキル数は俺が勝っているが、だからなんだという話だ。

何より攻撃力が圧倒的だ。

俺の防御力の軽く6倍はある。

多分一発でも殴られたら確実に死ぬ。

かといって逃げ切るのも難しい。

俺の『俊敏性:19』に対してオーガの俊敏性は29だ。

絶対に逃げきれない。


【経験値を13得ました。称号スキル【魔王の片鱗】の効果により、さらに経験値を13得ました。レベルが1から3に上がりました。】


え?レベルアップか?

しかも経験値2倍だと。

よく見ていなかったけど、【魔王の片鱗】……ぶっ壊れなのか?





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