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こんにちは世界  作者: 偽蚊医隆壱
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13.九代目

さてと、威勢よく出てきたは良いがどうすっかなぁ。

MPはそこまで回復してないし。

魔法の使い時は考えねぇとな。


急に空が暗くなった。

それと共にとてつもない魔力を頭上に感じ、とっさに【ディメンション】を開き、中に飛び込んだ。

俺が飛び込むのとほぼ同じタイミングでさっきまで俺が立っていた場所をどす黒い手が叩き潰した。

【アビスハンド】だな。

切り札じゃねぇのかよ。


【通常スキル【ディメンション】のレベルが1上がりました】


お、こんなことで上がんのか。

さて、もう大丈夫かな?

【ディメンション】を開き外に出た途端、俺の眼前に闇が広がっていた。


「うぎゃあ!」


俺は咄嗟に地面に這いつくばり【アビスハンド】を避けた。

くっそ、変な声出ちまったじゃねぇか。

立ち止まるのは良くねぇな。

そう思い、顔を上げた俺は自分の目を疑った。

真っ黒い無数の手が俺に向かって突撃してきているのだから。

無数の【アビスハンド】達は完全に俺を取り囲んでいる。

逃げ場は無い。



「切り札じゃねぇのかよぉぉぉおおお!!!」



断末魔の様に絶叫しながら俺はなすすべなく闇に飲み込まれた。


【おい】


声が聞こえる。


【おい、起きてんだろ?】


男の声だ。


【おい、おーい!】


でも妙だな、初めて聞いた声のはずなのにどっかで聞いたことがある気がする。


【無視してんじゃねーよ!!】


「うぐっ」


頭を殴られた。

痛みがあるってことはどうやら俺はまだ生きてるみたいだな。

………どこだここ?

俺はいつの間にか真っ暗な場所に倒れていた。

確か俺は、骸骨の【アビスハンド】に潰されたはず…


【いーや、まだだ】


またさっきの声だ。

ここには俺しかいないのに声だけが聞こえる。

奇妙だな。


【おいこら、何一人で考えてんだよ。もうちょい反応しろや】


随分と馴れ馴れしいな。

しょうがない。


「誰だ?アンタは」


俺が虚空に向かって言うと、声をかけた方向から真っ黒い人型の何かが現れた。


それは、ふいっと手を上げた。


【よう】


俺も立ち上がり、同じ様に手を上げる。


「よっす」


それは、俺の方に歩み寄った。


【こうして話すのはいつぶりだろうか。なぁ?慎悟や】


それは俺に近づき、腕を組みながら下から覗きこむように身体を曲げた。


「いつぶり?俺とアンタが話すのは初めてだぞ」


【んんっ?あぁそうか、そうだったな】


一瞬不思議そうに首を傾げたそれは、思い出したかの様にポンと手を叩いた。


「それで、まだ質問に答えてもらってないんだが?」


【おっと、それはすまない。そうだな…何から話すべきか……っと先に名前を教えとこうか。俺の名前は——】


「名前は?」


【あーいや、すまんが名前はまだ話せない。とりあえず……先……いや…九代目…そう、九代目って呼んでくれ】


九代目ねぇ、なんか嫌な予感がしてきたぞ。

でもまずはさっさと戻らねぇと。


「了解した。よろしく九代目。それで早速なんだが、ここはどこなんだ?元の場所に戻る事は出来るのか?」


【そう急ぐな、まずは落ち着け】


九代目はそう言って腰を下ろし、俺にも座る様に示した。

彼?が敵か味方なのかは…おそらく味方だとは思うが、今の俺に出来ることは…何もないか。

なら話を聞いてみるか。

俺はあぐらをかき、話す様に促した。


【よし、話を聞く気になったみたいだな。そんじゃあまずは…ステータスって、知ってるか?】


ステータス?


ステータス閲覧のことか?


「ああ、もちろん知ってるぞ」


【そうか…それじゃあステータス閲覧ってスキルは持ってるか?】


「ああ、持ってる」


【そうかぁ、持ってんのかぁ。防ぎきれなかったとはなぁ】


九代目は落胆した様に項垂れた。

そのまま少しの間考え込む様に黙っていたが、急に顔を上げた。


【それでよぅ、慎悟はそのスキルを使ってんのか?】


「まぁ、愛用してるけど?」


【そっかぁ〜愛用してんのかぁ】


随分と変なことを聞いてくるな。

少し警戒するべきか?

そう思う俺の前で九代目は足を放り出し、ため息をついていた。


「何か不都合なことでもあるのか?」


俺の声に反応して、九代目は飛び起き、俺に顔を近づけた。


【そうだな。大アリだ】


そうして自分を指さした。

【とりあえず俺のステータスを見てみろ】


「あ、ああ。分かった」


真っ黒な九代目の顔は彼の表情を隠していた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


名称:九代目

種族:髴贋ス

状態:繧ケ繝斐Μ繝?ト


クラス:サ」淵ア豺オ縺ョ鬲


LV:0/0

HP:999/999

MP:0/0


攻撃力:191

防御力:0

魔法力:0

俊敏性:100



固有スキル:


特殊スキル:


通常スキル:


称号スキル:


【豺ア代オ縺ョノ皮視LVー】


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「これ…は?」


ありえない程めちゃくちゃなステータスだ。

レベル0なんて見たことねぇ。

種族やクラスも文字化けが酷くて何がなんだか。


【どうだ?何が見えた?】


そう言う九代目に俺は警戒を強める——

のが普通なのだろう。

だけど、何故か俺は九代目に警戒心を抱けなかった。


「随分と狂ったステータスをしているんだな。文字化けも酷いし」


【まぁな、ここは精神世界だから、自分の力を自由に操作できるんだぜ】


「精神世界?なんだそれ?」


精神世界って、いわゆる夢の中的なやつか?


【まぁファンタジーなアレだと思ってくれればいいさ】


「なるほど理解した」


考えても無駄ってことだな。


【理解が早くて助かるよ。それじゃあ早速だけど、俺と力比べをしようじゃないか】


力比べ?

どう言う事だ?

九代目が何をしたいのかが全く分からない。

でも断る理由も無いし、やるか。


「いいぜ、やろうか」


【そうこなくっちゃ】


九代目は手をワキワキと動かしながら、前に出した。

俺はその手を掴んだ。

九代目の手は温かくもなく冷たくもなかった。


【ルールは簡単!お互いに全力で押し合って倒れた方が負けな】


「了解」


俺たちはお互いに握っている手に力を込めた。


【よし、それじゃあ…よーい、Go!】

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