SecondMission(2)
店を後にした僕はどこにも寄らずに宿泊したホテルに向かった。ホテルの部屋に入ると、ミユがベッドに座っていた。
「もう大丈夫なんだね」
僕がそう言うとミユはこくりと頷いた。そして一時の沈黙が続いてミユが話し始めた。
「あ、あのぉ」
「なんだい」
僕がそう言うとミユはおぞおぞしながら話した。
「お、お話が」
ミユの言葉を聞いて僕は和真との話を思い出した。
「君を日本から脱獄させたことでしょ?」
「はい」
「あの時は僕の意思で救おうって思ったからお礼もいらないし、まぁ無事で良かったよ。君を初めて脱獄させられて・・・」
「初めてじゃありません!!」
ミユのその言葉を聞いて僕は顔をしかめた。
「初めてじゃない?」
「はい、あなたに助けてもらったのは2回目です」
そう言いながらミユは首に提げたネックレスを見せた。
「これ覚えてます?」
そのネックレスは、緑色の勾玉が付いていた。
「これって!」
「はい、昔私がまだ幼かった頃世界に追われていた私を晴翔さんが助けてくれたんですよ」
そう言ったミユは声を震わせながら話した。
「晴翔さんは唯一こんな私を道具ではなく、人として見てくれた最初の人なんです」
僕は驚きを隠せないままミユの話を聞いた。
「私あの時のことが嬉しくて、あの後色んな国で実験されて来ましたが辛くなかったんですよ。このお守りが守ってくれてたから」
「ミユ?」
「私は、わたしは」
ミユはこらえていた涙をこぼし始めた。
「ごめんね、辛かったね」
僕はミユを抱きしめても泣き止むまでその状態でいた。一時経つとミユは泣きすぎて眠ってしまった。
「おやすみ」
僕はミユをベッドに寝かせて、僕もその横にあるベッドで眠った。
ーー昔かぁ。
晴翔とミユがであった過去、気になりますね。どんな過去だったかはもう少し進んでからのお楽しみ‼️