FIRST MISSION
喫茶店を後にした僕はミユと言う少女と歩き出した。
歩いているとスマホが振動した。
ーー何だ?
スマホを取り出して、確認するとトーマスからだった。
「もう来たの?」
メールの確認をすると僕はため息を着いた。
「こんなミッションか」
そう言うと僕たちはメールに書いてあった宿泊施設に向かった。
宿泊施設に着くと僕は先程送られたメールの内容をもう一度確認した。
ーーえっと日時は明日、内容はある研究所からデータを盗む。
確認が終わると僕はミユに話しかけた。
「ねぇミユさん」
「はい」
「君は魔法は使えるかい?」
「はい」
「属性は?」
「水です」
ミユは晴翔の質問に淡々と答えた。
「なるほど」
僕はそう言うと荷物を取り出して、明日に備えて準備をした。
翌朝、僕は黒いロングコートをはおり、ミユと部屋を後にした。
ーーさて、始めますか。
部屋を出て目的の場所まで徒歩で約30分の距離だった為、僕は移動中に装備品を装着した。
目的地に着くと、僕は付けていた仮面越しで目を疑った。理由は目的の場所が古い倉庫だったからだ。
ーーこ、これが研究所?
そう思いながら僕たちは中に入った。中に入るとそこには人影が一切なく、難なくデータの回収に成功した。
「これで良し」
僕は周りを見渡した。するとそこにはいくつもの巨大な水槽があった。
ーー少し見学させてもらうか。
そう思いながら僕たちは施設の見学させてをした。
ーーなんの研究かさっぱりわからん。
そう思いながら、施設の1番奥の部屋に行くと、研究内容がわかる光景を見つけた。部屋にはいくつもの檻があり、中に異人が閉じ込められていた。
「こ、これは!?
そう言った途端横にいたミユが口に手を押さながら泣き始めた。
「ミユどうした」
「あぁ、バレてしまいましたか」
声が聞こえて、聞こえた場所を見ると白衣を来た男を中心にスーツを着た男が何人もいた。
「これは?」
僕の質問に白衣の男が得意そうに話し出した。
「ここにいる者はエアーズクラフトに乗せる道具ですよ。
その言葉を聞いた途端僕は全てを悟った。
ーーなるほど、ここで囚われている者は全員奴隷ってわけか。
「まだこんな事にしてるんだ」
その言葉に白衣の男は笑顔で返答した。
「はい、これは私にとっての商売ですから。それにそこにいる物には人権など有りませんから」
その言葉を聞くと僕は白衣の男に聞き返した。
「今、なんて言った?」
「ですから、ここにいる物は全てただの道具・・・」
白衣の男が言い終わると同時に魔銃を手に取り、魔弾を僕は打った。
「はぁ、まだそんな事言ってるんだ。クズが」
そう言うと僕は左手を上に上げた。
「おいで、僕の相棒」
そう言って指を鳴らすと倉庫の天井に亀裂が入り、天井が粉砕した。
「こ、これは」
白衣の男が驚いた表情でそう声を出した。空には巨大な戦艦が浮遊していた。
「クズにはクズらしい成敗をしてやろう」
そう言うと戦艦から一機のロボットが降りてきた。それは綺麗な真紅の色をした、機体だった。
「面倒いから手加減しないは」
そう言って僕はそのロボットに乗り込んだ。乗り込むのと同時に白衣の男の周りにいたスーツの男たちが魔法で機体に攻撃を始めた。
「無駄だ。人権を与えようとしない人間に情けは必要ないか」
そう言うと、ロボットの左手を白衣の男たち目掛けて振り下ろした。
「さようなら」