新たな任務2
職員室を後にした僕は地下にある基地に向に行き、作戦内容を共有した。
「以上が今回の作戦だ。質問がある者はいるか?」
誰も質問が無かったため話を終わろうとした瞬間、万智が言葉を発した。
「ちょっと良い?、上で待っている生徒達に今回の任務をリアルタイムで中継したいんだけどいいかな?」
そう言われて僕は驚いた。
「あの子たちに?」
「えぇ」
「僕はみんなの意見を尊重したいからみんなどう思う?」
そう聞くとその場に居た全員が賛成した。
「じゃあそれで行こうか」
そう言って僕達はそれぞれの場所に向かった。
「基山大将、準備出来ました」
「よし、全隊員に伝えろ。発進の準備をしろと」
そう言って僕は戦艦安土に搭乗すると、待っていた1人の隊員に艦橋に案内された。案内された場所はまさに船を操縦する場所と言ってもおかしくないほどいろんな機材が積んであり、また操縦士は敬礼をして待っていた。
「休め」
僕は艦長席に座りそう言うと操縦士は敬礼を止めた。
「各位持ち場に戻れ」
その言葉でその場にいた全員が動き出した。
「確認始め」
一人の操縦士が言うと無線から言葉が聞こえた。
「大和異常なし」
「武蔵異常なし」
「信濃異常なし」
「伏見異常なし」
「安土異常なし」
全ての艦の状態を確認すると一人の男が僕に話しかけた。
「艦長全艦異常無しです」
「了解した」
そう言うと艦長席から立ち上がり、話し出した。
「全艦、発進」
その言葉を発すると戦艦が泊まっている格納庫の天井が開き始めた。そして無線からまた言葉が聞こえた。
「セイフティーロック解除」
「抜錨!!」
艦隊が徐々に宙に浮き始めた。
「誤差ゼロコンマ5」
「北北西からの風、影響無し」
「地上まで5、4、3、2、1」
カウントが終わると全艦が地上に出てきた。
「続いて目標高さまで上昇」
「目標高さ到達。これよりドッキング体制に入ります」
操縦士が言うと艦隊が出てきた地面の隙間から新たな物体が現れた。全長は戦艦大和と同等だが、横幅は大和の倍の大きさだった。黒い物体は全艦の後ろに着くとまた無線から声が聞こえた。
「ドッキング体制」
その言葉が聞こえるとまた慌ただしい声が飛び交った。
「大和ドッキング開始」
「信濃ドッキング開始」
「武蔵ドッキング開始」
「伏見ドッキング開始」
「安土ドッキング開始」
全艦からその言葉が聞こえたとたん後ろにあった黒い物体が変形し始めた。
「各位衝撃に備え」
その言葉を聞きながら変形している物体をモニター越しに確認した。黒い物体は船側を見ている面が徐々に奥に下がっていき、それに対して船は後ろに下がり始めた。
「ドッキング完了まで5、4、3、2、1、」
またカウントが終わると、今度は船同士が戦艦安土を中心に、左右段を作るように下がり始めた。
調整が終わるとまた言葉が飛び交った。
「セイフティーロック締結」
「艦隊接続ゲートオープン」
「全艦電気供給オン」
「パネルオープン」
「艦体着水」
一通りの作業が終わると操縦士が僕の方にやってきた。
「艦長、全艦ドッキング完了しました」
その言葉を聞くと僕は軽く頷き、話し出した。
「全艦に次ぐ、これより本艦隊はロシアに向かう。これは練習では無く本番である」
そう言うと僕は間を空けて話した」
「総員気を抜かず、部隊の復活を誇りに思える任務遂行をに果たすぞ!!」
そう言うと無線からさまざまな声が聞こえた。それはまるで戦が今か今かと待ち続ける兵士の様な思わせぶりだった。
「時間、1220に目標地点に到着の予定」
操縦士がそう言うと僕は頷いて命令を出した。
「全速前進」
「全速前進」
操縦士が繰り返し、船の速度を上げた。
ロシアに向かう途中、レーダーが急に鳴り始めた。
「何事だ!?」
「分かりません。ものすごい数の船がこちらに向かっています」
--ち、いきなりお出迎えか。
「全艦戦闘態勢!!」
「戦闘態勢!!」
操縦士がそう繰り返すと、艦内の隊員が慌ただしく動き出した。
『ちょっとなになに?』
万智が無線で僕に聞いてきた。
「敵だよ。多分残党達の部隊だと思う」
『はぁ?速くない来るの』
「速すぎだよ。けど、こんなに速いと向こうはかなり焦っているみたいだね」
そう言うと万智の無線から笑い声が聞こえた。
『みたいね。じゃあもっと焦らせないとね』
そう言って万智は無線を切った。
「錨下げ!」
「固定完了」
「艦長、全艦主砲及び副砲弾装填完了しました」
「よし、戦闘、右50度、曳船の引く目的。測的開始」
「距離2210」
「主砲右90度、砲身45度」
「主砲照準良し、方向よし、射撃用意よし」
「打~方始め~」
「発射用~意」
「撃て!!」
主砲と各砲から砲弾が一斉に出ていった。
「弾~着」
弾着を確認すると僕はすぐさま命令をした。
「主砲、副砲レーザー砲に変換」
「レーザー砲変換用~意」
「発射用~意」
「撃て!!」
僕が言うと先程砲弾が出ていった主砲と副砲から真紅色の光線が出てきた。
「弾~着」
また弾着を確認すると、一人の操縦士が話しかけた。
「艦長、正体不明の艦隊がこちらに接近中との連絡」
「別の艦隊か?」
「おそらく」
「レーダーには映っていないのか」
「はい、反応無し」
ーーステレス性か。
「魚雷来ます!!」
「数は」
「10発」
「シースパイダーの用意」
「装填完了」
「発射!!」
魚雷に向けて対魚雷砲を発射した。
「衝突まで3、2、1着弾」
「続けてもう2発。今度は砲弾3発も来ます」
「レーザー砲、シースパイダー用~意!!」
「発射用~意」
「撃て!!」
「衝突まで3、2、1着弾」
ーーち、やるしかないか。
「無線を伏見に繋げ」
「は!」
僕はそう言うと無線機を取り、話し出した。
「真智聞こえる?」
『えぇ、聞こえるは』
「この艦体ってブースター付いてる?」
『えぇ、一応あの頃と同じようにしてるから』
「なるほど、てことはウィングもついてるんだ」
僕がそう聞くと、何かを察したかの様に少し驚いた口調で返答した。
『ま、まさか・・・』
「うん、そのまさかだよ」
『正気なの!?』
「うん、だってこう言う時に使用した方が良くない?」
『まぁ確かに、敵がどこに居るのかもわからないし、そっちの方が安全かもね』
「てことで、戦闘機を格納してね」
そう言うと僕は無線を切った。
「全員、聞いたようにこれより本艦は空戦に入る。総員発進体制に入れ」
「「は!!」」
そこの場の居た全隊員が一斉に返事した。
僕は無線で話しかけた。
「各艦及び搭乗中の生徒に言う。これより本艦は空戦体制に入る。各艦の生徒はそれぞれの指示に従い行動せよ」
そう言うと無線を切った。戦艦安土からは様々な言葉が飛び交った。
「原子力エンジン始動」
「タービン接続完了」
「ブースター起動」
「スクリュープロペラ格納」
「水中エンジン展開」
「ウィング展開」
「艦長、全艦準備よし、いつでも発進出来ます」
「よし」
僕はその場で声を大にして話した。
「これより本艦は空に上がる。戦艦型要塞エアード発進!!」
そう告げると、また無線から様々な言葉が飛び散った。
「錨上げ!」
「水中エンジン始動」
「離水!!」
戦艦エアードは宙にまた浮いた。
「sdシールド起動」
「sdシールド起動」
戦艦を覆う様に灰色の光が走った。
「ブースト作動」
「全速前進前進!!」
「ステレス性発動」
「索敵始め!」
そう告げると艦内の無線から知らせが入った。
『艦長、敵捕捉』
僕は無線を取り艦内に繋いだ。
「敵は?」
『駆逐艦10隻、巡洋艦8隻、戦艦5隻、空母5隻、』
「それだけか?」
『はい』
「潜水艦などは居ないんだな?」
『はい、レーダーには写っていません』
「なるほど」
僕はそう言うと伏見に無線を切り替えた。
「万智聞こえる?」
『なに?』
「このタイミングで悪いんだけど、指揮を少し変わってくれない?」
『はぁ!?なんでよ!』
「ちょっと確認したいことがあるから」
そう言うと僕は無線を全艦隊に繋いだ。
「各隊員継ぐ、これより全指揮権を一時的に立花万智艦長代理に与える」
そう言うと無線を切り僕は艦橋を後にした。




