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Mobius Cross_メビウスクロス徒然  作者: 阿暦史
受胎告知編
15/19

聖告Ⅴ

『Mobius Cross_メビウスクロス徒然:聖告Ⅴ』



陣痛で腹痛が痛かった

出産で子を産んだ

聖母が母になった



「ランスちゃん大きくなりましたね〜、ヤリマ♪」

 告知天使ジブリエラはいつまで聖母に捕まっているのか…もはや自然体でそこにいる。


「そりゃ、世界で一番俺の胸しゃぶってる男だからね!」


「変な言い方はやめてください;///」



「かあたん、おっぱい〜 ( *‘ω‘ )」

 ランスはすくすく成長していた。


「はあ?タダじゃねーんだから早く乳離れしろ!」


「ふにゅ (´;ω;)かあたん…」


「ああっ!;泣かないで神の子よ!;美味しい離乳食作ってあげますから;」


「あいあと、しぷいぇあ (ジブリエラ)」


「きゅん!! (//∀//)」



「コイツさ、なんでこんなたどたどしくなってんの?お腹にいた頃もっとベラベラ喋ってたわよね?」


「神の子とはいえ、人として生まれたら肉体的な力は一旦0から始まります。

しかし霊的な力が失われたわけではないので、すぐに片鱗が見え始めると思いますよ?

というか、こんなに小さいのにもう“御礼が言える”のですよ!?♪なんて善い子なのでしょう!!♪」

 親でもないのに親ばかを全開にして、ジブリエラは食事の準備をしていた。


「 (0って何だろ…)ほ〜ん…。よし!

解錠!」

 何かを思い立ったヤリマ。なんと不意に、ジブリエラと鎖で繋がっている腕輪の鍵を開けた!


「え??」

唐突な解放にキョトンとするジブリエラ。



「ちょっと散歩イッてくる!大人しく留守番できるか?」


「できゆ〜!」

「よ〜しよし♡ランスはえらいな〜♡」

頭を撫でられキャッキャと喜ぶ幼子ランス。




そして足早に一人になったヤリマは…





 「っしゃ!!!ついにこの時が来た…


抱くッ!!男!!」




産休、育休を明け、夢の初体験へと…ついに動き出したヤリマ!

可憐な顔、慈愛に満ちた目尻、の裏に野獣のような眼光を潜め、男を漁る!!



 すると計ったようなタイミングで、一人の男が現れる。

眉目秀麗。細身長身。醸されるフェロモン…!




「もし…そこの素敵なお方…。どうか…濡れ野に迷える仔羊たるわたくしをお救いください…」 (渾身の文学表現)




 道を訊ねるふりをして巧みに茂みへ誘導するヤリマ!

そしてなんと今回の相手は“積極的”だった…!やはりイケメンは違う。


アッと言う間に押し倒され、脚を開かされる。


…腹はまだちょっとお産の跡がある気がするが、恥ずかしがってるフリをしてスカートを上から押さえつつ、肩·胸元は絶妙にはだけさせて完璧!

母乳が出るが、この男ならよろこんで飲みそうだ!



任せろ!


膣圧は戻っている自信がある!!



男は反り勃った逸物を構え腰の位置を合わせて居る。


ほんとはもうちょっとだけ前戯を愉しめる方がイイんだけどな…それも自分の魅力の証明か…とヤリマは相手の肩に手を添えた。




イッつ…!




?…おばさんに噛まれた手の傷が痛む…?

痕は残ってても、もうすっかり治っている筈なのに…?

まーいーや。


そんなことより



ついに




聖母、女になる……!















  「っヤリマーッ!ダメーッ!!」




 ジブリエラのたいあたり!



男は弾き飛ばされた!


「!?

…コイツ…!天使だからって人の肉欲を邪魔していいと思うなよ!」


「違いますッ!

アレを見てください!」

ジブリエラが男に向けて手を翳すと…




 シュウシュウと黒い湯気を立て、男が変化していく…?!


現れたのは、低身長低頭身、品性や慈悲など持ち合わせていないであろう醜悪な顔立ちの魔物だった!



「なんだありゃ!?」



「あれは、トトロール!

知性は低いですが、淫乱な女の性癖を鏡のように映し襲う魔物です!

あのまま最後までいっていたら大変なことになっていましたよッ!!」



「っぶねー!!!

お前の妄言も役にたつじゃないの!」


「告知天使ですから☆!

さ、逃げますよ!」


「おし!」

 ヤリマとジブリエラは一目散に走り出した!




ところが!

 トトロールはその筋肉質な短足で

ッバヒュウン

とジャンプし襲いかかってきた!

「ケギャギャギャギャーッ!!」


「キャアー!!;な、なんて跳躍なの!?;」

騒ぐジブリエラ。


「くそっ!お前天使だろなんとかしろ!」

焦るヤリマ。


「む、無理です!;小さくても魔物は恐ろしい身体能力を持っています!;人間や女の手に負える相手ではありません!;このままではヤリマだけでなく私まで…ッ!」



「ちっくしょー!不細工な魔物がよ…!」



ヤリマは急ブレーキした!


「頼む!魔物ッ!!」


「や、ヤリマ!?祈りや話し合いが通じる相手では」

「見逃せーーーー!!!!」


ゴバッキャアアァーッ!!!


 振りかぶった拳がトトロールのデカ鼻にヒット!顔面にめり込み後頭部の形まで変形させる!

ぶっ飛ばされたトトロールはピクピクと痙攣し絶命した。


「よしっ!今だ…!」

ぴゅーん!

「えっ終わった?えっ…??;」




「いやー。危ないところだったわ…」

 ヤリマは手をグーパーしながら思った。

…お産を終え、美と強さを鍛えるトレーニングも再開したわけだが…


「ハァ…ハァ…えっと…そう…ですね?;」

ジブリエラは肩で息をしながら思った。

…それにしたって強すぎでは…;


ガチャ



「え?;」


 ヤリマは再び自分の腕輪とジブリエラの鎖を繋いだ。


「な、ナニをするんです!;助けに来た天使に対して!;」


「これが無いのに助けに来たってことは俺が必要ってことでしょ?ならこれくらいついてても平気でしょ?」


「ら、ランスの為です!;貴女にはまだまだ救世主を育む使命があるのです…!」




「しょーがねーな〜。

…で、そのランスは?」



「賢くお留守番していますよ♡


ほら!この茂みの後ろに…」






 そこにランスの姿は無かった。


迷子だ。



ジブリエラがうろたえた。

「お、お、お、お、お、落ち着いて下さい!;;;;;;」

「お前が落ち着け。」



 案ずることは無い!ジブリエラは告知天使。その手を握って探し人を想いながら歩いていれば見つかるらしい。


 しかしながら、魔物がヤリマを襲ったように、聖人は魔と遭遇しがちである。


幼子ランスの発見と確保が急がれる…!



二人が仲良く手を繋いで捜索していると、何やら神殿に人だかりができていた…。


その中心を確認し、ヤリマとジブリエラは驚愕した!



 そこにはなんとランスが…!_




十数人の女性に囲まれ、お喋りしていた!!



「なっ…

ら、ランス…!何処に行っていたの。」

ヤリマはしおらしく心配した様子でランスに駆け寄った。

するとランスはこう返事をした…




 「よぉ姉貴(あねき)。まってたぜ?」


「え?」「え??;;」

ポカンとするヤリマとジブリエラをよそにランスは女達に言葉を贈った。



「おまえらしんぱいしてくれてありがとぉな?姉貴みつかったわ。ほら、泥団子あげるぜ。」


ランスの言葉に黄色いざわめきが起こる!

「いやぁんありがとー♡」

「あらぁ♡ランスくんおむかえ来てよかったわね!やっぱりお姉様も美人なのねえ♡」

「ランスくん大丈夫?他に欲しい物ない??あたしなんでもするわ!♡」

「あぁん♡ランスくんもっとお話しましょう??♡」



「わりぃな…。オレももっとしゃべりてぇんだけど、これいじょうかぞくにしんぱいかけるわけにいかねぇんだ…。お礼にあげるぜ…はい泥団子。」


「「「キャー"♡!!イイ子ー"♡!!ランスくんまたねー"♡!!!」」」


「おぅー!またな。はい泥団子。」




 女達をまくと、ジブリエラとヤリマは訊ねた。

「ど、どうしたんですか…?;神の子…;」「誰が姉貴かよ (笑)」


「ごめんお袋…なんか女としゃべってるうちに体がかってに…」


「ジブリエラ!…コイツはとんでもなくHになる…!才能だ才能!

母親が男一人獲り損なってる間にイキリ全開で女十人ひっかけてやがるなんて!」


(…oh my God…)


Please don't continue(;^ω^)

⚠注意⚠

※この聖母と救世主には独自の解釈が含まれています!!実際にちゃんと敬って尊んでおられる方々にケンカを売る意図は八百万の神に誓ってございません!

原典にもあるあのエピソードやで。

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