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Mobius Cross_メビウスクロス徒然  作者: 阿暦史
受胎告知編
12/19

聖告Ⅱ

聖母が性欲強くてナニが悪い。

『Mobius Cross_メビウスクロス徒然:聖告Ⅱ』



_ 脳筋聖母です 清楚ぶって逆ハー目指してたわたくしですが神に孕まされて人生終了したので天使を飼って力と美貌で気ままに生きることにしました _


[イザナ書7章14節]




「ジブリエラ〜腹減った〜」

 神の子をみごもった聖母ヤリマは鈴を転がすような可憐な声で今日も天の御使いをこき使う。


「もぉ〜たまにはヤリマも手伝って下さいよ;」

 告知天使ジブリエラは、ヤリマに腕輪同士を鎖で繋がれ囚われていた。

そんな天使の気弱な反論に、

ヤリマは堂々と返す。

「バカねえ?

どうせ二人で食べるんだから、上手いほうが作るべきじゃない?」



 二人は長い旅の途中だった。

ヤリマは遠い親戚も妊娠したとジブリエラから聞いたので、おめでとうを言いたいらしい。身重でありながらバイタリティがおばけなヤリマだった。



「もぉ〜っ;

…何にします?」

ジブリエラが訊く。

焚き火を石で囲んで即席台所を作りノリノリである。


「柔らかくしたパン。肉。ガーリック。りんごのデザート。

あとワイン。」


「妊娠中にお酒はダメですよ〜;神の子に何かあったらどうするんですか!」


「はあ?

そんなんでダメになってたら神の子は務まっても俺の子は務まらんわ!」


「おぉ…なんと罪深いことを…;

…でもまあ、“気色悪い寄生生物め!餓死させてやる!”なんて言ってた頃と比べたらまだ成長ですよね…;」


「だってこっちが先に死にそうなんだもん!まったく母体を人質に取りやがってこのガキァ…

コイツねえ最近動くのよ?」


「育ってきたんですね〜♪

待ち遠しいですかあ?神の子ちゃん♡

…はい!

炙り肉ガーリックソースと

干し肉出汁とお野菜のスープです。

パンを浸して召し上がれ♪」


「いえーい。

ざまぁ我が子。栄養は奪えてもこの美味さは俺のもんだバーカ。」


「お腹の子に威張らないでください…;」



もぐもく…

「うんま。

ジブリエラマジ良妻。…くそーお前がイイ男だったら良かったのに。ちょっと神に言って男に転生してきてよ。」


「無茶言わないでください…;」


「ついでにでっっかい○○○生やしてきて?」

「ブッッ////もうっ食事中にナニ言うんですかぁ!」


「うるせぇ、女が○○○好きでナニが悪い。

さて喰い終わったし午後の読書でもするか!」



りんごの蜜漬けを口に放り込み、ヤリマはそう言って本をピラピラとめくり始める。



 春の木陰。

スカートと両足を横に流して腰掛け、美しい流し目を本に向けているヤリマ。

その乙女らしさたるや、神が騙されるレベルである。



「楽しそうですね。何の本ですか?」

「わからん」


「…;」



(「…それよりあれ見て。釣れたわ。」)

ヤリマが小声でジブリエラに言った。

「?」


 ヤリマが微笑みを強くして顔を上げ、袖を本で押えて手を振る。

その先には、こちらに熱視線を送って立ち尽くす旅の男。そこそこのイケメン羊飼い。


「ごきげんよう〜♪

そこの素敵なお方?少し助けていただきたいことがありますの…。こっちへいらして?」

なやましく男を呼ぶヤリマ。相変わらずの豹変ぶりに引くジブリエラ。


男が戸惑いつつ近づくとヤリマは本の一節を指差した。

「ココが…なんと書いてあるのかわかりませんの…」


男は字が読めたので教えた。

「どれどれ…『ハズレスキルでもまじめに頑張ってたら神がもうすぐ世界を滅ぼすとか言い出したけど俺の造船スキルがチート化して新世界の指導者に成り上がる

全生物一つがいずつしか乗せれないから今更赦してくれと言ってきても もう遅い』…だそうです。」


「わぁ♪すごぉーい♪物知りなのですね!

ナニかお礼をしなくては…こちらへ。」


そう言って男を茂みに連れ込むヤリマ…




「ン"ーーーーーッ!!///」

男が飛び出してきた。



「ああっお待ちになって?


イ"ッパツ…!イッパツだけ…!!」



「す、すみません貴女は魅力的な女性ですが僕には心に決めた人が///

それに貴女身重じゃないですか!もっとご自分を大切になさってください!さよなら!」




「…チッ…逃した。」


「に、妊娠中にナンパしないで下さい!;」


「くっそ惜しかったな〜あーいうムッツリイケメン好きなんだよな〜

あと3タッチあればヤれたな〜」


「に、妊娠中にヤらないで下さい///;」


「まーいーや。

ほどよく萌えたし、○○ってひと眠りするか」


「オッ…!///;乙女が○○るとか言わないで下さい!///;」


「バカねえ?

乙女でも○○る時は○○るわ。」


「もうヤダ…///;どうしてヤリマはそうHなのですか…」


「は?Hじゃない人間に生きる価値なんてねーわ。(暴論)

あー腹邪魔だな〜。激しめにヤッたら、

ボーンっ

て出てってくれねーかな。

そしたらあの男寝取りにイけんのに。」



ジブリエラの嘆きは止まらない

(…oh my God…)


Please don't continue( ;^ω^ )

⚠注意⚠

※この聖母には独自の解釈が含まれています!!実際にちゃんと敬って尊んでおられる方々にケンカを売る意図は八百万の神に誓ってございません!


よしよし。原典通りの展開だな。

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