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『環』

作者: 三千



悪口を言うひとがいる



そのひとはあちこち

悪態をついてまわるのに


そんな一見悪いひとを

フォローするあなたは


きっとそのひとを

悪人と決めつけないため

なのだろうけど


それと同時に


周りのみんなを

「悪口を言うひと」に

させないためであって


そのうち

誰も悪口を言わなくなり

雰囲気も良くなって


すると最初

悪態ついてたひとも

悪口を捨てた


こうして

穏やかな世界が

つながっていき

どこかで結び合い


ひとつのになっていく


それは清流の流れのように澄んでいて

梅雨明けのように潔いのだろう


環は確かにここにある


それはあまりに透明すぎるのか

見えやしないから実感はできないが


けれどあなたのフォローを見て

悪口を次々にゴミ箱に捨てていく姿

この目に映る


溜め込むのではなく


美しい言葉に変換して伝えようとする

工夫や努力を見たとき


心を打つのは

その清々すがすがしさ


環は透明で見えやしないけれど


確かに


ここにあった









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― 新着の感想 ―
[良い点] 悪口は伝播しますよね。 はたから見ていると、みんなして悪口を言う姿は、良いものではないんですが、内側にいると心地良い、という感じも分かります。 ただ、悪口と、正当な批判は別なので、正当な…
[一言] 悪口が広がる悪循環を書いたのかと思ったら、さすが三千さまですね。 なかなかそんなに寛大には成れないですが、世界を変えるのは、そんな達観した人なのでしょう。
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