『内科医の先生も大変なのです・・・ えっ? 例えばですか?』
私は、こう見えて内科医なのですけど・・・
やっぱり、最近は生活習慣病について
色々と忠告する事が多い日々です。
「それでは、検査の結果ですが」
「はい・・・」
「特に大きな問題はありませんけど」
「はい・・・」
「少し血圧が高めのようですね」
「はい・・・」
精密検査をするまでもなく
血圧が高めの患者は多いです。
「よく耳にする生活習慣病の防止が必要と想われます」
「はい・・・」
「まずは、塩分を控えめにする所から意識してみてください」
「あ、あの・・・」
元々、あまり会話をする患者さんではありませんでしたが
今日は何か気になった事があるのか
珍しく患者さんから質問をされました。
「はい? なんでしょうか?」
「塩分の事ですけど・・・」
「はい」
「塩分を摂った分、砂糖を舐めてはダメなのですか?」
お砂糖? その発想で来ましたか・・・
確かに、しょっぱいの反対は甘いかもしれませんが
それは味覚的な部分であって・・・(汗)
「えっとですね・・・ ダメですね(汗)」
「どうしてでしょうか?」
「例えばですけど、食塩100gがあって」
「はい」
「お砂糖も50g用意して」
「はい」
「塩と砂糖を混ぜても50gとかなりませんよね?」
「そうですね・・・」
「なので、お砂糖をなめてもダメです」
「分かりました・・・」
体積の合計は少々変わるでしょうけど
重量は変わりませんので
この説明で納得してくれたようです。
「では、今日の診察は」
「あ、あの・・・」
「はい???」
「水を沢山飲んだらダメなのですか?」
納得したと想ったのですけども・・・
私の気のせいでした(汗)
今度は希釈系で来たようです。
「えっとですね・・・ ダメですね(汗)」
「どうしてでしょうか?」
「例えばですけど、塩もお酒と同じで」
「はい」
「肝臓がアルコールを分解するように
腎臓で塩分を濾過するのですが」
「はい」
「個人差や食べ合わせでも違いますけど時間当たりの処理できる量には
限りが有りますので、水を飲んでも飲まなくても同じ事です」
「そうなんですね・・・」
「なので、お水を飲んでもダメです」
「分かりました・・・」
今度こそ・・・
この説明で納得してくれたようです。
「で、では・・・ 今日の診察は」
「あ、あの・・・」
「はいっ!?」
「カリウムを沢山摂取すればダメですか?」
先程の説明で納得したと想ったのですけども・・・
この患者さん、どうしても塩分控えたくないのでしょうか?
今度は、塩分の排出を助けるカリウムですか(泣)
「えっとですね・・・ ダメですね(汗)」
「どうしてでしょうか?」
「例えばですけど、今後も腎臓機能が変化しなければ構いませんが」
「はい」
「機能が大きく低下した場合、不整脈での突然死とかが発生します」
「そうなんですか」
「なので、カリウムだけに頼ってはダメです」
「分かりました・・・」
もう・・・
これ以上は、何もありませんよね!?
ちょっと不安になってしまいます・・・
「で、では(汗) 今日の診察は・・・」
「あ、あの・・・」
「は、はいっ!?(汗)」
「海水浴は控えた方がいいですか?」
海水浴? 予想外の斜め60度の質問!?
でも、この患者さん・・・
真っ黒消し炭火葬直前くらいまで焼けていたのを
今まで見た事がありません。
と言うか、こんがりきつね色?
じゃなくて、小麦色の肌だった記憶が一度もありません。
特殊な海水浴でもして居ない限り・・・
「えっとですね・・・ 今回の検査結果から言いますと」
「はい」
「海水浴は、昨シーズン通りで構いません」
「はい」
「ただし、疲労や体調不良の際は控えて下さい」
「どうしてでしょうか?」
「ビブリオ・バルニフィカスの感染致死率は60%ですし」
「はい・・・」
「他にも想像を超える数と種類の死骸や雑菌が含まれてますので」
「はい・・・」
「免疫が落ちている状態での海水浴はダメです」
「分かりました・・・」
ほ、本当に・・・
分かってくれたのでしょうか(汗)
「では、今日の診察は以上です」
「あの・・・」
「はいっ!?」
「塩分を摂らなければダメですか?」
こ、今度は・・・
摂取しない方向で来ました(泣)
「えっとですね・・・ ダメですね(苛)」
「どうしてでしょうか?」
「死ぬからっ!(怒)」
「はい・・・(震)」
ホント・・・
内科医の先生だって
それなりに色々と大変なのですよ?
あぁ・・・
誰か、私を診てくれる先生は居ませんか?
「ぱたりっ!(疲)」
最後まで読んで頂き
ありがとうございました♪
あ、あのっ!!
一応、こう見えて私は
内科医の先生ではありませんので・・・
(えっ? 知ってます???)
もし、重大な誤りがありましたら
お手数ですが御指摘頂けると
助かります・・・(泣)
よ、宜しくお願い致します(汗)