情報屋
「ここが、情報屋だ。」
スーとシェリは中心街でひときわ目立つレトロなレンガ造りの大きな建物の中に入っていった。
「いらっしゃいスーさん、昨日の依頼達成しましたか?」
受付にふわふわ茶髪カールの巨乳で優しそうな美人なお姉さんが居た。
「やあリーナ!ちょっと道草して逃してしまった。情報を頼む。」
「せっかくとっておきの情報をスーさんだけに為に取っておいたのに。次は道草しないでね。情報量は高いですよ。」
「かまわん、美人にはいくらでも貢げる。ところで今夜空いてるかい?」
こいつ、女なら誰でもナンパじみた発言をするのね。
リシェはなんとなく腹が立ち、スーの足を蹴ったが
無痛持ちなので悲しいことに気付かれない。
「今夜は予定があるので、お断りしますね。それに、ふふっ、お連れさんが怒ってますよ。あらこの娘?」
「ほほう!それは嬉しい。」
「スー、これは一体、、。」
リシェは依頼板に貼り付けてあった手配書を持ってきた。そこにはリシェが手配書に載っていた。
「私、10人殺害した凶悪犯になってるんだけど、
スーもしかして昨日の憲兵皆殺しにしたの?」
「はは、俺、痛みを感じないから手加減のサジ具合下手なんだ。」
テーブルに座っている周囲の情報屋の客が徐々にリシェに気付き始めた。
「おい、あれって!?」
「スーさん、さすがです。別の依頼を達成してたんですね。さあ、こちらへどうぞ。」
受付嬢リーナはにこりと素敵な笑顔で
スーとリシェを奥の客間へ連行した。
「えーっとリーナ、リシェは俺の仕事のパートナーで、憲兵を殺害したの俺なんだけど。この手配書下げてくれる?大丈夫、お金なら好きなだけあげるから。
なんなら、依頼主を俺が殺しに行って、、。」
「事情はわかりました。スーさんにはご贔屓にさせて頂いてますし、そうしたいところなんですが、依頼主のダルナモ様が王族でしがない情報屋の私にはそのような恐ろしいことはできかねます。」
「ちっ王族か。なんでそんな面倒くさい奴らの依頼を受けたんだよ〜リシェ。」
「他の依頼より報酬額が多かったから。ダルナモのもげた腕再生して治したあげたのに、治癒力が気に入られて、奴隷契約は強制的には出来ないようになってるのに、騙されて、あやつり薬飲まされて、あやうく奴隷にされるところだったけど。」
「高価だから王族ぐらいしか持てないあやつり薬か。
よく精神的呪縛から逃れたな。」
「私、自己治癒もチートなので。」
「なるほど、さすが俺の将来の嫁、最強だな。」
リーナはスーの発言になんとなくイラついた。
「こほん、お2人ともこれからどうされるのですか?リシェさんは髪の毛染めます?カラーコンタクトもありますよ?もちろんお高いですが。」