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プロローグ チュートリアル

処女作です。

「やめろ、やめてくれ! これ以上傷つけないでくれ」


「泣きながら吠える事しか出来ねぇのか、お前は。ハッ、やめて欲しければ、お前の力で止めてみろよ。ま、どうせ出来るわけないけどな。レベル3にレベル1が勝てるわけがないからな」


今は夕方、空が夕陽で真っ赤に染まった頃。


まさか、はぐれ冒険者がこんな小さな村を襲いに来るとは思ってもみなかった。


……悔しい。


村の人達が、次々と殺されていく。


僕はそれを見る事しか出来なかった。


体は自力では動かせないのに、唯プルプルと震えるだけ。


僕に力があれば、僕の大切な人達は傷つかなくて済んだはずなんだ。


今も次々と村の人達は、はぐれ冒険者によって剣で体を斬り刻まれ、槍で体に穴をあけられ、血液を吹き散らし、命を散らしていく。


僕は唯村の人達と仲良く暮らせればよかったのに。


……でも、それではダメだった。


強くならなければ、誰も守れない。


自分すらも守れない。


だから、僕は強くなろう。


でも、あのクソチートスキルになんかに頼らない。


レベルを上げても一切ステータスに影響が無い、クソチートスキル、【超成長】になんか頼ってやるもんか。


……復讐になんか興味は無い。


唯、誰も傷つかないようにしたいだけだ。


だから僕は、【リウル=エルリオン】は、【佐藤さとう 悠真ゆうま】は、村人達に託された彼女達を守る為に強くなる。


だから、今はこの惨劇を目に焼き付けよう。


もう二度とこのような事が起きないようにする為に。


「なんだぁ、お前。怖くて、声も出せなくなったか? だが、安心しろ。お前も一番最後に、あいつらと同じところへ送ってやるよ」


だが、ここで僕は違和感を覚えた。


何故、僕が一番最後なんだ、と。


しかし、僕の目の前にいた男の仲間が連れてきた彼女達の姿を見て、僕は全てを理解した。


僕は唯殺されるわけでは無いんだと、恐怖を体に刻まれてから殺されるのだと。


「こいつらはお前の幼馴染と妹だろ? お前はこいつらを殺してから、殺す」


確かに僕の大切な人で、村人達に託された人で、小さい時からずっと一緒にいる、幼馴染のルミアと妹のリリナだ。


彼女達は喋れないように猿轡を咥えさせられ、足と手首には枷が着けられていた。


「お前はそこでじっくり見てろ?」


彼女達は6人くらいの集団に殴られ、服を破られ、裸を露わにされ、揉まれ、性欲を満たすだけの玩具にされ、そして最後には腹を裂かれ、内臓を撒き散らし、血液を撒き散らし、喉を斬られ、ヒューヒューと空気が漏れる音が流し、死んだ。


僕は涙を流す事すら出来なかった。


寂しさ、悲しさ、怒りじゃなく恐怖という感情だけが僕を支配した。


「次はお前だ。お前はさっさと殺してやる」


そいつはそう言って、僕を斬り刻んだ。


血液が、五感が、思い出が何もかもが失われていく。


そして僕は呆気なく死んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……何で死んだんですか?」


「知ってるんでしょ。言わさないでください」


ここは、異世界に転生した者だけに滞在が許可されている聖域。


そして、僕に話しかけてきた女性はリーエルさん、女神だ。


金色の髪に金色の瞳で、きめ細やかな白い肌、何よりスタイルが良い。


出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。


そんな完璧な裸体を白いドレスが包み込んでいるんだけど、あまり隠せてない。


お腹は出してるし、下半身だってギリギリ下着が隠せてるぐらいだ。


「何を見てるんですか?」


「何も見てないですよ」


嘘です。


めっちゃ見てます。


胸とか、足とか、お腹とか。


「……はぁ。ここに戻ってこれたのは奇跡なんですよ。分かってますか?」


「分かってますよ」


そう僕がここに戻ってこれた理由は、もう一つのチートスキル【死に戻り】のおかげだ。


【死に戻り】は名前の通り、死んだらある時点に戻るというものだ。


まぁ、一回しか使えないって制限があるから、チートかどうかと言われれば、違うのかもしれない。


「本当ですか? 戻ってこれる確率は20%なんですよ! ……それで、また同じ時間に同じところで生まれる事を望むんですか?」


「勿論です!」


「分かりました。言っておきますけど、【死に戻り】はもう使えませんからね。 次死んだら、戻ってこれませんからね」


「分かってますって」


「本当に分かってるんですか? 私言いましたからね。……こほんっ。それでは、この中から一つだけチート能力を選ばせてあげます」


「え、いいの?」


「はい、私とあなたの仲ですから!」


「ありがとうございます! あなたみたいな人が女神さんでよかったです」


そう言って、リーエルさんから受け取った紙の中から選ぶ。


受け取った紙にはチートスキルの名前とその詳細が書かれている。


僕はその中から、ある一つのチートスキルを選んだ。


そのチートスキルを選ぶのは、賭けだと思う。


だが、もし賭けに勝てば僕は強くなれる。


そう思うんだ。


「リーエルさん! 僕、この【リーエルさんのおまかせ】を選びます!」


「え? いいの? それで本当にいいの? 今まで誰も選ばなかったものなのに」


「これがいいんです!」


「……ありがとうございます。(嬉しいから、少しサービスしちゃおう)では、悠真君、いいえ、リウル君。次の三度目の人生が、あなたにとって満足のいく人生になる事を願っています。では、行ってらっしゃい!」


「はい!」


僕は光に包まれながら浮上し、ある国のある村の普通の赤ちゃんであるリウル=エルリオンと同調した。


こうして、僕は二度目のリウル=エルリオンとして生を受ける事になる。












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