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君に捧ぐ歌  作者: 春月桜
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君に捧ぐ歌第二部

文字の変換がちがってたり言葉があてはまってないかもしれませんがぜひ、楽しんでみてほしいと思います。

                   君に捧ぐ歌



 3、何なの?この気持ち…。



 私は坂夜と綺麗な女の人の会話を聞くだけだった。


 どうしてか、坂夜がとても遠くなっていくような気がする。


 そのとき。


「ピーーーーー!!!二番線発射いたします。」


 電車が発射しそうになった。


「ヤバッ!!」


 私は思わず大きい声で言ってしまった。


 そのとき、坂夜に気づかれてしまった。


「お、お前何してんの?こんなとこで。」


 坂夜はびっくりした顔で私に恐る恐る聞いてきた。


「え、か、帰りの電車これだから。」


 私は電車を指を指しながら坂夜に言った。


「へー。そうなんだ。あ、紹介してやるよ。俺の幼馴染の彩音崎あやねさき百合香ゆりか。」


 坂夜は横にいる女の人を紹介してくれた。


「え?幼馴染?彼女じゃなくて?」


 私は思わず動いてしまった口をふさいだ。


「私達ってそんなに恋人同士に見えるの?」


 女の人がちょっと困った顔をしながら私に聞いてきた。


「話してる様子を見ていると結構恋人同士に見えますよ。」


 私は女の人に言った。


「…。」


 坂夜はちょっと黙った。


(苦しそうな顔、どう考えたって百合香さんのこと好きでしょ。)


 私は黙っている坂夜を見ながらそう思った。


 心が苦しくてとても悲しくて。


 なんだろうこの気持ち。


「こちらはどなたなの?坂夜。」


 百合香さんは私を見ながら坂夜に聞いた。


「ああ、俺のバンドメンバーのボーカルをやる夢沢 歌。」


 坂夜は私のことを見ながら百合香さんに紹介した。


「歌ちゃん?可愛い名前ねー。しかもボーカル担当なんてすごいばっちりじゃない。」


 百合香さんは手を叩きながらうれしそうに言った。


「あ、ありがとうございます。」


 私はちょっと照れながら言った。


「敬語なんてしなくていいのよ。普通にお友だちになりましょう。」


 百合香さんは優しく微笑みながら私に言ってくれた。


「はあ。」


 私はちょっとうつむきながら言った。


「あのー、お取り込み中失礼ですか。はやく電車に乗らないと…。」


 坂夜は私と百合香さんが話している途中に知らせてきた。


『あ!!!!!!!』


 私と百合香さんは大きい声で言った。


 私と百合香さんと坂夜はいそいで走りながらギリギリで電車に乗り込んだ。


「坂夜、もうちょっとはやく知らせてよ。」


 百合香さんは息を切らしながら坂夜に言った。


「わりいわりい、だって長く話してるから入り込めなかったんだよ。」


 坂夜は百合香さんなだめるように言った。


「もう!足が痛くなったわ。」


 百合香さんは足をさすりながら痛そうに怒りながら言った。


「ごめんって。」


 坂夜は百合香さんに頭をかきながら言った。


 そのシーンを見ていたら、私はとても入り込める隙間がないことを改めて知った。


 そのシーンは私の頭をずっとかけめぐる。


 うれしそうな坂夜と楽しそうな百合香さんそれはとても心にズキッとつきささった。


 そのささったものは痛くてズキズキしてとても苦しい。


 こんなのはじめて。


 どうして?!!。



 そして、私の降りる駅についた。


 私は何もなかったかのような顔をしてさよならをした。


 どうしてかって?決まってる本当のことを坂夜や百合香さんにしられたくないから。


「今度お茶しましょうね。」


 百合香さんはきれいな顔でニッコリと微笑みながら私を誘ってくれた。


「はい、ありがとうございます。」


 私は百合香さんに笑いながら言った。


「また明日なー。」


 坂夜はガムをくちゃくちゃ音をたてながら私にむかって手をふった。


「うん。」


 私は元気よく返事をして手をふった。




[プシューーーー。ガシャン。]



 電車のドアが閉まった。


 そして、私はその電車を最後まで見守っていた。


 坂夜と百合香さんの笑顔を見ながら。


 ちょっとだけ冷たい風が髪と頬をなでる。



 4、それぞれの思い。



 翌日……。



 私はいつものように学校につく。


 そして、それぞれの小さいバンドの部室があるそして、私の部室は213号室。


 ガチャッ


 部室のドアを開けた。


 そしたら、波だけがいた。


「おっはー!!歌。」


 波は元気に私にあいさつをしてくれた。


「おはよ。」


 私は波に笑顔で言った。


 じー。


「何?」


 私は波の目の視線を感じ波に聞いた。


「何か悩んでるね。その顔。」


 波はニヤッとしながら私の顔を見ながら言った。


「どうしてわかったの?!!」


 私は昨日のことを昨日からずっと考え込んでいた。


「顔でわかる。ちょっとだけ元気がないのがわかる。」


 波はベースギターをみがきながら言った。


「悩んでるなら聞くけど?」


 波は私に微笑みながら言ってくれた。


「あのね。昨日ね…。……だったの。どう思う?」


 私は昨日のことを波に真剣に話した。


「ププ、あははははははははははは。笑いすぎてお腹痛い。」


 波はいきなり笑い出した。


「どうして笑うの?」


 私は波に怒りながら言った。


「恋の一つも知らないの?」


 波は笑いながら私に言ってきた。


「恋?!!」


 私は思わず大声で言ってしまった。


「あのね。それは恋。この人といると心臓がドキドキしちゃうとか。彼女がいたときに苦しくなっちゃうとか、みんな恋なの。わかった?」


 波は私の顔を覗き込みながら自慢げに言った。


「う、うん。」


 私はちょっとびっくりした顔をしながら言った。


 それもそのはず私恋なんて生まれて初めてだもの。


「波は誰か好きな人とかいないの?」


 私は波に思い切って聞いてみた。


「あたし?あたしはいるよ。」


 波はちょっとうつむきながら言った。


「でもかなわない恋だから。」


 波は苦しそうに私に言った。


「どうして?」


 私は波に聞き返した。


「どうしても、絶対教えないからね。」


 波は私が「何で」という前に言った。


「…。」


 私は黙った。


 そのとき、ガチャッ…


 ドアが開いて入ってきたのは雄途だった。


「おはよ。」


 雄途はニコッとしながら私と波にあいさつをした。


「おはよう。」


 私は普通にあいさつを返して。


「おっはー。」


 波はちょっとおもしろいあいさつをした。


「歌、昨日これ作った。」


 雄途は微笑みながら私に差し出したものそれは、ショルダーバックしかも今、人気のバンド

のメンバーの顔の缶バッチがついている。


 布は黒色のきじで所々に白色の糸で星形に刺繍されている。


 私のいかにも好きになるようなショルダーバック。


「きゃー。かっこいい!!」


 私はとても気に入ってしまった。


「気に入ってくれて満足満足。」


 雄途は私の喜びの顔をながめながら笑った。


「ありがとう大事に使うね。」


 私は雄途にお礼を言ってからボロッチイカバンから入っていた物を全部だして、雄途にもらったかっこいいショルダーバックに全部入れ直した。


「歌、あなた怖い女になるよ。きっと。」


 波はニヤけながら私の耳元でボソッと言った。


「どういう意味?」


 私は首をかしげながら波に言った。


「いずれわかるよ。」


 波はそういって、またベースギターをみがきに戻った。


「?」


 私は首をかしげて声の調子を整えようと思い。


 自動販売機に飲み物を買いにいこうとしたときいきなりドアが開いた。


 そして、勢いよく入ってきたのは坂夜。


「いきなりどうしたんだよ。坂夜。」


 雄途は坂夜に聞いた。


「はあ、はあ、はあ、ごめん、今はちょっと。」


 坂夜は部室のソファに座った。


 何か苦しそうに考える坂夜。


 そんな坂夜を見ていると私まで苦しくなってきた。


 私はとりあえず自動販売機に向かった。


 そして、飲み物を私の分と坂夜の分を買って部室に向かった。


 そして、なぜか部室のドアの前に雄途が立っていた。


「あれ?雄途どうしたの?」


 私はボーッと立っていた雄途に聞いた。


「や、何か波が坂夜と話したいことがあるって言うから出てくれって言われてさ。」


 雄途はちょっと聞き耳をたてながら私に言った。


「なんだろう?」


 私はドアに耳をあてて聞き耳をたてた。


『あたし、何のためにこの学校に入ったか坂夜は知らないよね。』


 部室から波の声が聞こえる。


 その声はなんとなく真剣な空気が感じられる。


『……。』


 坂夜何も話そうとしない見たい。


『あたし、あんたを追いかけてここまできたんだ。つまり、あたしはあんたが好きってこと。』


 波は苦しそうに坂夜に言った。


 私はこの話を聞いて力がぬけて座り込んでしまった。


『だから何があったか知りたい。何があったの?』


 波は坂夜に聞いた。


 その聞いてる声はほんのちょっと震えていた。


 私はしらないうちに目から涙がこぼれ落ちていた。


 カランー…。


 私が持っていたジュース缶が私の手からこぼれ落ちた。


「どうしたんだよ?歌。」


 雄途は私の腕をつかんでちょっとゆすりながら私に言った。


「ごめん、私…。」


 バッ…。


 私の腕をつかんでいる雄途の手を振りほどいて学校から出て行った。


「歌!!」


 雄途の声が部室にも届いたみたいで部室から波と坂夜が出てきた。


「どうしたの?雄途。」


 波は心配した顔をしながら雄途に聞いた。


「歌が学校から出て行っちゃった。」


 雄途はびっくりした顔で波に言った。


 カランー…。


「ジュース…。」


 坂夜は歌が買ってきたジュースを手にとりながらいきなり走りだした。


「どこ行くんだよー!坂夜ー!!!」


 雄途は坂夜を呼んだ。


 しかし、坂夜は戻って来なかった。


 雄途と波はちらばって歌を探すことにした。


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 


「はあ、はあ、はあ、ここにいたのか。歌。」


 坂夜は公園のブランコに座っている私に向かってきて、隣のブランコに座った。


「どうして、学校からここに来たんだ?」


 坂夜は私に聞いてきた。


「もう、いやなの。どうして私がこんなに苦しくならなきゃいけないのよ。」


 私は自分の思いを言った。


「お前に何があったか教えてやるよ。波と雄途にはだまっとけよ。」


 坂夜はため息を一回ついて、話し始めた。


「実は、俺百合香のことが好きでさ。告ったんだ。」


 坂夜は苦しそうに私に話をしてくれた。


「で?返事は聞いたの?」


 私は坂夜が百合香さんのことを好きなのは知っていたからあんまりびっくりしなかった。


「返事はまだ聞いてない。でも、ずっと隣守ってあげたいって思うんだ。それも好きってことに入るだろ?」


 坂夜は私に聞いてきた。


「入るんじゃない?」


 私はちょっと涙目になりながら言った。


「俺はあいつのこと一番わかるんだ。好きな人が俺じゃないことも人一倍泣き虫ってことも。全部わかってるんだ。だから…」


 坂夜が話している途中に私は話した。


「わかってない!坂夜はわかってない。百合香さんのことも波のことも私のことも全部わかってない!!坂夜は誰よりも何もかも一番わかってない。百合香さんのずっと仲良しでいたいってことも、波が坂夜のことを追いかけてこの学校に入ったって事も、私の苦しい気持ちの意味も、全部わかってない!!」


 私は思い切って思ってることを言った。


「?」


 坂夜は私に呆然と視線を向けるだけだった。


「坂夜が全部傷つけてるよ…。」


 私は泣きながら坂夜に言った後、坂夜から離れていった。


「全部…。」


 坂夜はボソッと言葉を言った。


「歌。」


 雄途が目の前に立っていた。


「歌、俺じゃ、だめ?」


 雄途は私をやさしく抱きしめてくれた。


 その雄途の腕の中はとても心地よくて暖かくて大きくて、まさに私の必要としている場だった。


  


           私は何がしたいのか。


                 よくわからないよ。

          


        私はどうしてあなたを好きになったのかな?ねえ、坂夜。




どうでしたでしょうか?楽しんでいただけてくれたでしょうか。

次の第三部で最終話なのでぜひ、見てください。

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