飽きっぽい彼女と星座の話
初投稿です。よかったら読んでいってください。
「星を見に行こう!」
彼女は唐突にそう言った。別に嫌だった訳じゃない。ただ「どうして?」って思った。
「オリジナルの星座を作るの!見た人が納得できるようなやつ!」
納得ってどういうことだろうか?そもそも星座に納得は必要なのか?
「だって普通の星座って見ただけじゃわかんないじゃん!この前調べたんだけどヤギ座なんかただの線だし!」
そう言う彼女は、なんだか怒ってるような拗ねてるような感じで思わず笑ってしまった。
「なんで笑うのよ!ばかぁ!」
おっと、本格的に機嫌悪くなるかも。上手いこと話を戻さなきゃ。星座がわかりにくいって話だったか?確かに、なんでその形でそれになるんだよ。って感じの多いよな。
「そうなのよ!だから私がもっとわかりやすくて面白い星座を作るの!」
いつのまにやら項目が一個増えてるんだが・・・それにしてもどんな星座を作る気なんだろうか。
「まだ考えてないよ。だ・か・ら・一緒に考えようと思ってこの話したんじゃない!」
ああ、そういうことだったのか。しかし新しい星座とは難しいことを言うもんだ。星の位置関係とか知ってないと無理なんじゃないか?
「とりあえずどんな星座にするか考えてから適当に繋げればいいんじゃないかな!」
なるほど、よくわかった。つまりはノープランなんだな?
まぁいいさ。どうせ暇なんだしたまにはこんな遊びもいいかもな。さて、どんなのがいいかな?既にあるので面白いのと言えばコップ座やコンパス座なんかがあるが・・・
「ガ○ダム座なんてどう!」
複雑すぎるわ!というかいろいろとアウトだよ!彼女が突拍子もないのはいつものこととはいえこれにはさすがに度肝を抜かれた。
「え~駄目~?」
彼女はアヒルのように口を尖らせるが駄目なものは駄目だ。
「じゃあチョコパフェ座!」
それ、食べたいだけだよな?早くもこの遊びに飽きてきたらしい。彼女は結構飽きっぽいんだ。
「じゃあ君もなんか考えてよ!一緒に考えようって言ってるのにわたしだけ考えるなんてずるい!」
まさに「ぷんぷん」って感じに怒ってる。ぜんぜん怖くない。と、いうか微笑ましい感じがする。さて、これ以上怒らせないうちになにか考えるか。家電製品はどうだろうか?現代っぽくておもしろいんじゃないか?
「形が単純すぎてつまらないから却下」
結構厳しいな・・・うーん。まったく思いつかないな。想像力が乏しいようでなんか悔しい。
「ふふっ」
彼女が突然笑い出した。どうかしたのだろうか?
「んー。真剣に考えてくれてるのがなんか嬉しいなぁって思っただけ」
彼女はにこにこと楽しそうに笑いながらこちらを見てくる。なんか気恥ずかしい。視線の先から逃げても追ってくる。まったく。なにがそんなに楽しいのだろうか。
「それじゃ、そろそろ行こうか!」
やはり彼女は突拍子も無い。唐突な発言に思わずきょとんとしてしまう。どこへ?
「最初に言ったじゃん。星を見に、だよ!」
主語をつけなさい主語を。というか考えてから見に行くんじゃなかったのだろうか。
「実際に見ればなにか思いつくかもしれないじゃん!ほら、早く行こう!」
そう言って僕の手を引っ張る彼女はとても楽しそうでキラキラと輝いていた。見に行かなくても僕の目の前にあるじゃないか、なんて柄にも無いことえを考えてしまうほどに彼女は輝いて見えた。僕は結局なんの星座も作らずに終わるんじゃないか、と予感のようなものを半ば確信しつつも星を見に行こうと思う。
その後僕と彼女は星を見に行った。行ったのだが・・・まぁなんと言うか、僕たちは一つ学んだんだ。
都会は星を見るのに適さないってこと
今度彼女と星が綺麗な場所に行こうと思う。それまでに飽きっぽい彼女の興味が他に移らなければだけど。
終わり
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