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第9話:家康の上洛

「ついにこの日が来てしまいました……私は大坂へ行きます。秀吉に頭を下げ、あいつを主君と認めねばならんのです。徳川の誇りはボロボロですよ」

上洛を前に家康は旅装束に身を包み、鏡の前で情けない顔を晒していた。

一方、信長は家康に秀吉から贈られた豪華な陣羽織を勝手に羽織り鏡の自分に見惚れていた。

「だまっとりゃあ、家康。誇りで腹は膨れんがや、猿に頭を下げるのは負けじゃにゃあ。おみゃあが頭を下げとる間、わしがおみゃあの背中の上で猿の首を絞める準備をしとると思やあええんだわ」

「不吉なことを言わないでください! 織田さま、もしそんな事がバレたら、私はその場で切り捨てられますよ!」

家康が震え上がると信長は家康の肩を強く叩いた。

「バレんわ、おみゃあは世界一の役者になれ。秀吉の前で自分はあなたの家来で幸せです!ちゅう顔で泣いて喜んでみせろ。あいつは涙に弱いんだがや。たっぷり騙して、懐に潜り込んだわ」

「……分かりました、泣き落としですね。それは私の得意分野です。織田さま、見ていてくださいよ。最高の屈辱を演じてみせますから!」

家康が悲壮な覚悟で大坂へ向かう籠に揺られる横で、信長は「猿がどんな顔をするか見ものだわ」と不敵に笑っていた。

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