表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

ヤンデレ部屋。

落花流水 ー余談ー

連載中の『落花流水』の余談。

第二話の後の話になります。

稔視点の後朝の話。

 


 障子を開け放った先にある庭から入る雨音と湿気が、手元の紙を弛ませる。


 鉛筆が重く、線が引っかかる感触。


 稔は線を止める。


 机に向かったまま、視線を桜の木の下にある紫陽花に向ける。


 雨に打たれて、濡れた葉。


 けぶる薄い赤紫の花色。


 描くことを諦めて、頬杖をつく。



 口元に痛み。



 左の中指で下唇の右側を触ると、僅かに血の跡。


 ゆうべの早苗の戯れの痕だ。


 舌先でそれを舐めるようになぞると、今度は舌に感じる痛み。


 だいぶ、早苗に噛まれた。


 所有痕を稔が痛みを覚える場所につけては、悦に入っているのが最近の早苗だ。


 そして、その痛みに仄暗く悦びを覚えているのが、最近の稔だと、早苗は気が付いているだろうか。



 薄く笑みを浮かべる。



 稔は台所で洗い物をしている早苗の気配を感じながら、鉛筆と紙を仕舞い、水彩画の方へと気持ちを切り替えて、筆と絵具を机の上に用意しはじめた。










連載中の『落花流水』は、こちらです。

興味を持たれた方はどうぞ。


https://ncode.syosetu.com/n6382gz/









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
i556162 秋の桜子様より頂戴しました。 (ぽちっとすると、『落花流水』に飛びますよ。)
― 新着の感想 ―
[一言] 稔さん…!(平伏)
[一言] 稔!!(固い握手)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ