蒼の女神 暁の聖女
蒼の女神 暁の聖女
作者 木之本 晶
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あらすじ
大陸随一の歴史を誇り、神の末裔を皇王に戴いて繁栄する大国・ヴィーフィルド皇国。しかし皇族達は、未来の長たる皇女の存在を見失い、悲嘆に暮れていた。
一方、次元を異にする世界・地球では、幼い頃の記憶の無い少女が自分の存在に違和感を覚えていた。私は本当にここにいるべき存在なのか、と――
時空を超えて少女の記憶が甦るとき、激動の時代が幕を開ける。
原初の女神の代行者たる聖女を狙う魔の者達、黙する神々、それぞれの道を行く人間達――
これは、人の世に真の黎明をもたらしたと讃えられる「最後の聖女」の、正史には記されていない軌跡をも辿る物語。
感想
凄い!この一言に尽きます。壮大な世界設定、膨大な登場人物たち。主人公を始めその周りの一癖二癖ある人物たち。なによりもこの世界の女は強い。まさに女尊男卑(笑)。読めば読むほど、物語の味が出てきます。(まあ、それは逆に言えば、一度読んだくらいではこの物語の魅力を理解することができないのかもしれない)
この物語は細部を読むと分かりますが、十二国記の影響を受けており(これは作者に直接聞きました)、時々かの物語と似た設定が出てきます。文章もその影響受けていて、文芸作品に近い文章体となっています。設定もやたらと細かく、設定至上主義の人間にとってはたまらない作品です。
主人公自体チート級的存在なので、最近流行り?の俺tueeeならぬ私tueeeな作品でもあります。
恋愛面に関してはガッツリ恋愛という作品ではなく、物語が進む過程で主人公が少しずつヒーローに惹かれるという感じです。俗に言う、いつのまにか好きになっていた的な展開です。主人公カップルだけでなく、周りもちらほら恋愛を開始、(主に男が女を追いかけます)外堀しっかり埋めてから求婚、的な感じが多いです。
物語のその後や父母世代の恋愛を書いたシリーズもあるので、そちらも読めばますますこの世界の虜になること間違いなし。あ、そういえば、最新の物語には子供世代の恋愛のストーリーもありましたけ。3世代をまたぐ作品なんて商業作品を見ても中々ないでしょう。あのキャラの若い頃ってこんなんなんだ。え!昔やんちゃだったあの子がこんな風に成長していくのね。なんてもうウハウハですね!←頭が狂いました。
とにかく、この作品をなんで一番最初に持ってきたかと言うとこれほど完成された作品にもかかわらず、ほとんど知られていない。そして完結された今ではランキングに乗ることもない。このままでは埋もれてしまう。この作品を世に知らしめなきゃ。誰かこの作品を紹介してよ。え、誰もいない。じゃあ、私が紹介しないと!的なある意味謎の使命感に突き動かされました。
私の紹介で、少しでもこの作品に触れる人が増えればいいなあと思っています。
拙い文章ですが、この作品への想いは本物です。どうかどうか、読んでみてください。あなたが見たことのない世界を与えくれるはずです。
文章評価
10p/10p
ストーリー評価
9p/10p(ご都合主義な展開もあるので、それを含めた点数です)