彼女は空を飛ぶ
「じゃあ質問。君は空にどんなイメージを持つかな?」
彼女は黒くサラサラ、ショートで綺麗な髪を手ですこしかきあげながら俺に問う。美人。
「空ねー。俺はそんなに深く考えたことはないかな。
とりあえず平和かなぁ。」
俺は寝転びながら彼女に言う。
「ふふふ。確かに平和だね。私はその答え好きだなぁ。」
制服でミニスカートの彼女はすこし笑って空を見上げる。
もう少しで5時、夏の空、快晴、学校、屋上。
「こんな空なら時もかけられる気がする。」
「めんどいから俺はここで待ってる。」
「ロマンがないよー。ロマンがー。」
彼女は無邪気に笑って俺に飲みかけの三ツ矢サイダーを投げつける。
顔にぶち当たる。
「痛ってーな!」
俺は体を起こして彼女を怒る。
彼女は俺をみて一通り笑いながら謝ったあと、
「私は空なんてあんまりイメージ持ったことないかな。いつでもそこにあるし、気分によって空模様なんて変わるもん。」
彼女はそう言って、走る。
綺麗なフォームで。
腕を振って。
どんどん加速して。
ためらいなく。
跳ぶ。跳躍力。
フェンスを越えて、超えて。
空に向かってかける。
飛んで____。
彼女は空をかける。鳥のように。
青空を、ただ鳥のように飛んでいく。
俺はそれをいつものように眺めている。
「平和だなぁ.........。」
サイダーを飲む。
俺はこの光景が好きだ。
正真正銘人間の彼女は空から戻ってくる。
着地。俺との距離5メートル。
彼女は汗をタオルで拭き、
「三ツ矢くれ。」
「おら」
飲んでいた三ツ矢の蓋をしめ投げつける。
顔にぶち当たる。
彼女は涙目になりながらサイダーをいっきに飲み干す。いい飲みっぷりだ。
「君は彼女が空を飛ぶことについてどう思う?素敵でしょ。」
少し考えて俺は笑顔の彼女に答える。
「どうせならパンツは縞々の柄がいいな。」
「死ね。」
自分でもくさいと思います。
全部勢いで書きました。
スーパーカーさんのSTORYWRITERとナンバーガールさんの透明少女をイメージして書いてます。
低評価も歓迎なので評価してくれるとありがたいです。