選挙に興味を持たさるために
「興味を持たせることだ。興味はなんといっても不謹慎であっても期待を持たせる事やねん。
光一が選挙に出ることで有権者がこいつなら何かやってくれる一歩後退しようが前進しようが
そんな事は無党派層には関係ない。だから、可愛いっていうだけで当選する場合もありえる。
政治家は、口では国民は馬鹿じゃないってテレビやマスメディアに向かっていい言葉をはいて
耳あたりのいい言葉をのべているだけって、光一でもわかるやろ。馬鹿だって思っていなくても
案外、扱いやすいって、当選回数が多い連中いや、地盤を持っている奴の方がそういう事を考えて
いる。講演会に熱心に足を運ぶ人たちは、投票に絶対に行くからメディアに投票コードに反映されて
予想が成り立つけど、テレビ局はそれを解っていて予想当選者を事前に掴んでいるんやで。」
「誰に投票したか出口調査ってあるけど適当に答える事だってありやと思うんやけど、大体合ってる
やん。日本人て当たり前に投票した人を言う人が多いってことやんなぁ。」
「半分合ってると思うけど、ちょっと違う。無党派層が選挙に出れば出口調査の結果は違ってくる。
それは、馬鹿と思われたくないから政策がはっきり議論になってる候補者の名前を言うけど、
実際は違う人を投票する場合がある。国は違うけどアメリカで黒人の候補が世論調査では
有利だったし、出口調査でも同様の結果だったんだけどいざ結果をみると白人の候補が当選した
って事実もある。それは、インタビューで黒人差別を言えない人が、耳障りのない発言をした結果
なんやけど、黒人差別は根強くその街ではまだ差別意識があったって事やねん。こういう事が
起こりえるのが、無党派層が選挙に出た場合に起こる。アメリカの場合は無党派云々ではないにせよ
現状維持が人にとっていいんじゃないかな。」
「 それって、変化を求めてるくせに変化を嫌うってことやん。保守的になってしまう気持ち、僕は
解る気がする。変わるリスクって見えないからこそ出てくるんやと思うけどね。」
「 光一、君は変わるリスクの変える側にいることを認識した方がええで。そこまで保守的な気持ちが
分かるなら、それを利用することも出来るって考えた方がいい。君がこう言う街にしたいっていう
大きな目標があって行動を起こしてそれに勢いをつける。それを有権者にいや、無党派層に働き
かけるそれこそが、選挙当選する為の唯一の方法でそれ以外は考えない方がいい。もう、あと3年
位しか余裕がないからね。」
「 今日は、戦略の一つとして何から始めればいいのか。それを聞きたかったけど、案外貴重な時間
やったね。でも、何から始めたらって事が明確になってないやん。」
「 じゃあ、光一、今、同級生の妻子持ちの連れは殆どやから、そいつらに会社の愚痴やら国の愚痴って
聞いて、それを政策にするといい。案外彼らは仕事、仕事で選挙なんて言ってる場合じゃ無いから
光一が立候補するっていうだけで、馬鹿にはするやろうけど、真面目に彼らの意見を取り入れて
聴衆に訴える内容を作って発表するだけでいいい。期限を決めよう。最低10人の同級生や知り合いの
意見をまとめた方がいい。光一の会社の人ならいるやろ。」
「 あんまり、私生活の話をしないから、せいぜい5人くらいかな。同級生って悟を覗いて殆どあって
ないから、選挙に出るためにあってるって思われたらお互い気持ちのいいもんじゃないやん。」
「 それは、ありえるね。じゃ、来週の日曜日に酒井紀洋って同級生に会おうか。奥さんと収入について
相談されてたから、転職がいいのかって話やからそこに光一もきたらええやん。」
「 紀洋か、ぜひ会いたいやん。子供が出来たって10年前からあってないけど。」
「 それまでに、会社の人から雑談でもいいから。いろいろ聞いて話まとめといてや。じゃないと時間の
無駄になるからね。」




