正しい事が正しく行われているとは限らない
「 一般人の感覚って言われても、さっぱり分からないけど、今やってるような安い牛丼をたべたり
コンビニで100円おにぎり探したり、閉店前のスーパーに行って半額になってるものを買うとか
そういうこと?」
「 ちょっと違うんやけど、光一は働いた時に税金を払っているよね。この払って生活が少し苦しい気持 ちって言うか取られたって気持ちになるやん。そういう感覚が必要やねん。なんでかって言うと、政治 家はこの取られったって思われている税金を使って活動するから、政治家も働けば税金を収めるんやけ ど、一般的にはそうは思われていなくて、じゃぶじゃぶ勝手に使ってる人達だど勝手に認識されている
って感じて、政治活動をして欲しいって事やねん。報告書を書いてOKが出たからと言って、そのまま
記者やメディアに言ってしまうと、強い不信感が植えつけられる。それを避ける方法は、一切貰わない
か、不正な事はしないと覚悟するかやと思うんやけどね。」
「 悟! そんな当たり前の事が政治家は出来へんの?」
「 そうじゃなくて、いろんな人が先生、先生って言って来て持ち上げてくるそして、いろんな誘惑を持 ち込んで来るようになる。受け取ろうが受け取らなかろうが、そういう連中といるって事実だけでも、
メディアの格好のターゲットになんねん。そして、黒い噂を流されて政治生命を立たれるって事も
よくある話やしね。」
「 なんで、今、当選もしていないのに当選した事を考えてやらなあかんの?まずは当選ありきで
考えてどうするつもりやねん。当選することがまず、第一やないかと思うんやけど。」
「 光一、これが僕の思う戦略やからしっかりと聞いて行動するか考えて欲しいんやけど。
当選するかは、ここでは問題ではなくて、政治家として光一自身が何が出来て何をしたいのかを
具体的に明示して聴衆にしっかりと理解してもらうようにしないと投票してくれない。光一も
投票の時に有名やから投票したって聞いた事があると思うけど、光一は有名でもなければ、知人も
少ない、おまけに有名大学に入っていて先輩に政治に詳しい人がいる訳ではないやろ。僕は、大学で
経済とマーケティングについて習った時に売れる商品のポイントを聞いた。それは、まず認知されるこ とそして、買いやすい売り方かどうか最後に話題に出来るかどうかの3点に絞られる。この場合、
政治家になりたい光一は、まず認知される事が大事で次に買いやすいっていう事を変換すると
わかり易くて誠実かどうか。最後に話題なんやけど、ここが政治家になって何が出来るかを具体的に
伝えていくことでそのことが話題になるかどうかって事やね。」
「 つまり、認知されるためにどういう事をすればいいのか
誠実さをどう理解してもらえるか
話題をどうやって作っていくかってことやね。 」
「 だいたい合ってるよ。誠実さって正しい事をすれば正しいと認識される訳ではないからね。
ここでは、見た目と話し方を光一自身がしっかりと見つめ直していかないとね。」
正しい事が正しいとは限らない?どういう事やねんとつい悟に言ってみたくなったけど
これは自分自身で考えて行動しないと政治家には向かないんだろうと思った。