道具を揃える
悟と紀洋とあって一週間がたった。今日は、デジカメを買いに大型家電量販店に来た。
いろいろありすぎてホント目移りするけど、予算は2万円のデジカメ機能は綺麗に映るならそれでいい
さっさと買い物を済ませると、ふとこの付近の楽器屋に行こうと思いついた。
何十年も楽器屋に足を運ぶ事はなかったけど、なんか様変わりしてる気がした。ギターばかり
並んでって同じ様な楽器ばかりが飾ってあって昔とは随分と違う。店員ものりが良すぎるし
専門性の欠片もない内容をこっちに話しかけてくる。
「 このレスポール音抜けがよくて、演奏中に暑い音が流れますよ。」
僕は意地悪な質問を投げつけてしまった。
「家で大音量でない限りギターの音の良さなんてあんまり変わらないとおもうし、ここで
大音量で鳴らした気持ちよさがそのまま家で通じるとは限らないと思うんですよ。
スタジオで練習するような学生やバンドマンならお兄さんの話は納得してくれるかもしれないけど
家でこっそり趣味でYouTubeとかに流そうとしたら返って大音量の音の良さより
ハードディスクに音を流したほうがいい音のギターの方がいいと思いますよ。楽器の性能は
いい物は良いんですが、素人にそんなんを売るんじゃなくて、可能性を湿してあげたほうが
優しいんじゃないですか、安いシーケンサーで音を作ってギターだけ抜いたマイナスワンみたいな
のを作ってYouTubeに投稿する方法なんか教えてくれたら僕はうれしいけど。」
「そんなのマニュアルにはないですし、これは店で売るように言われてるんで...」
「わかってますよ。僕だって社会人なんですから。ただ、僕は音楽をやってるように見えないから
面食らったんじゃないですか。」
「ええ。まぁ」
そのまま楽器屋を出ることにした。
でも、本当に商品を売るだけのお店が増えたきがする。そらネットのマニアックな話をして売る人は
見てて面倒くさいけど、そう言う人からかいたい、なんて言うんだろう好きで売ってる気がするもんね
はっ、これが悟の言ってたことか!少し理解できた、よく百貨店がコンビニに売上が負けたとか
言ってるけど、そや、百貨店に行っても専門性を本当に理解して客のニーズを掴もうとする人
少なくなってるような気がする。販売方法や手段が変化しているのにそのままの売り方をしてるから
売上が下がってしまうんやろね。
ネットビジネスの連中より顔を付き合わせている分の安心感やそこでの洞察力を販売員は身につける
事が最低条件な時代になったと考えないとね。でも、百貨店は大きくなりすぎた分変化を感じて行動しても変わってないって印象を与えてしまうから、結局足を遠退けてしまうからね。
僕の商品に関する知識は当たり前に知っておいて、更に使い方を説明すれば徐々に理解してくれる
人が増えてかってくれるかもしれない。
当たり前に昔やってた事が今は出来ていないんだからそこを売りにしよう。




