現状を変えるためのちょっとしたこと
「 紀洋。会社を辞めて新しい職場で手取り30万円位貰える所を探すのか、今の会社にいて
臨時収入を得ることを考えるか。本当にやりたいことをしてお金を稼ぎたいかって事に
絞って説明してもいいかい。」
「いいよ。悟が俺の事を考えて言ってくれていると、疑う余地はないやんか。」
「 じゃあ。現状で紀洋が会社を辞めて就職できる確率は正直40%位これはそれでも高く見積もって
やけどね。それで、手取り30万円位って言うと世間では人を管理する能力つまり責任者にならないと
今の時代じゃ貰えないね。売上規模1000万円位のそれも月あたりでやけどその会社の店長クラスが
手取り30万円で、夜間の仕事だと工場のチームリーダーしかも車関係じゃないと難しいね。
今、運送業の仕事をしている紀洋なら長距離の10tドライバーで車で寝るのが半月ぐらいある
仕事なら紀洋にはいいかもしれないけど、息子たちの成長を無視して家族の理解が必要になってくる
けどね。後は、今の仕事の時間を確実に終了出来るなら、もう一つバイトをするてもある。
これは、今の仕事をかなり神経を使わないと事故っても言い訳できないからね。今の運送業が
安定して帰れる保証は無いから難しいと思うけど紀洋の会社がどんなのか知らないから、簡単には
説明できないけどね。」
「 悟。今の会社は悟が言う通り時間は不定期で仕事がないとそこで終了。定時なんてものはここ数年な くて早く帰ったり遅く残ったりして生活のリズムが安定しない、それを知らない光一が目が死んでる
みたいな事を行ったりしてるのが当たったてるんで、さっきの揉め事を起こしやんや。分ちゃいるけど
なかなか変えられないもんやね。」
「 紀洋。これは誰でも出来るけどなかなか出来ない話やと思うけど、実際、家族を養っていく上で
副収入を考えるべきだと思うんだ。それは、商売の基本、安い所から商品を買って、需要のある所に
高く売るって事、昔なら胡椒をインドから買い、ヨーロッパで売るそれだけで莫大な利益を得たんだ
今の時代物が溢れているから見逃しがちだけど、今でもそれは商売の基本になってくる。
オークションって聞いたことがあるかい。」
「 あるある。ネットでちょこちょこ買ってるよ。子供の欲しいおもちゃとかオムツとか、乳幼児用の
セットも嫁が買ってた気がする。案外安く買えて助かったよ。」
「 それを紀洋がやってみたらいいと思う。最初はうまくいかないから、例えばいらなくなった息子や
娘の子供服なんていいかもしれないよ。僕は子供はいないけど、子供ってよく汚すから毎日何着も
必要だって聞いたことがある。まずは、今使わないものを整理してうる。ただで貰ったものでも
今いらないなら、100円になったら儲けもんって感覚でやって見ればいいと思うよ。」
「悟、僕もそれに参加してみたいんやけど、僕は子供がいないからそんなものはないけど
出来るのか。」
「光一は、バンドを組んでたから当然楽器はあると思う、楽器の価値は僕は分からないけど
光一は当然値段を知ってるよね。長く活動していたら、ポイントみたいなもんで安く買えたり
するんじゃない?」
「するよ。ポイントが付いたりいらないチューナーがついてきたりピックをくれたりするけど
そんなに価値がないと思うけれどね。」
「 それを買いたくなるように導くのが今まで音楽に一生懸命だった光一なら出来ると思うよ。」
「そうかなぁ。僕はネットに興味はあるけど、顔を見てない者になんだか違和感を覚えるんだけど」




