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1話ー予期せぬ転移

宮野由利は家族には成績の低下を咎められ、学校では居場所がなく。

全てに絶望していた。

宮野由利は普通停車駅の改札を入場券で通った。

定期券でも通れるが、身元を割らないためにも入場券を買った。

鞄をベンチに放置して、柵で塞がれた外側線を眺めていた。

私をコケにした人たちへ、せめてもの報いで彼女たちの乗る列車に飛び込もうと思ったのであった。

彼女たちがいつも乗る速達列車が今、自分のいる普通停車駅を通過する。

接近放送と列車接近メロディーが流れる。

宮野由利は柵を跳び越えて、線路へと降りる。

列車は通過のためにミュージックホーンを鳴らしていた。

それが空笛へと変わる。

運転士と目が合う。

ブレーキを掛けても、今からホーム下へと駆け込んで逃げるにしても遅すぎた。





どれほど、時間がたっただろうか?


ここはあの世なのだろうか?


でも、今はとにかく眠い。

このまま、寝ていよう。


目を覚ますと、そこはベッドの上だった。


布団も丁寧に掛けてあった。


でも、自分の部屋じゃ無い。


ラジオにしては大きい、アンテナ付きの何かが窓辺に置いてあった。


私は起き上がって、足や手があるかを確認する。

どちらもちゃんとあるようだ。


それにしても、ここはどこなんだろう?


取り敢えず、部屋から出て外を歩く。、


すると、電車の運転士のような服装をした女性が声を掛けてきた。「目、覚めた?」

私はすかさず「ここはどこですか?」と聞く。

すると、その女性は「ここは水島駅の乗務員休憩所だよ。君はどこから来たの?」と質問をしてきた。


私は駅名を答える。


すると、その女性はタブレット端末で何かをしていた。

おそらく、調べているのだろう。


鉄道員姿の女性は「そんな駅、存在しないよ。君はどこから来たの?本当の事を言ってごらん」


私は「路線図を見せて下さい」と言う。


すると、あきれ顔で鉄道員姿の女性はポケットから路線図を取り出した。


明らかに、私が居た街の路線図では無かった。


私は怖くなって、脚がガクガクと震え出す。

文字も話す言葉も日本語、だけど全く違う世界に迷い込んだのだから。

死ぬよりも面倒くさい事になったのは、言うまでも無かった。


私は静かに手を叩いた。

すると、何故か駅の外へと出ていた。

もう一度、手を叩く。

しかし、何も起こらない。


念を入れると、指先が光った。

私は怖くなる。

自分の体に起きた変化が。

私は走って逃げる。

階段を駆け下りている最中に転んで、ゴロゴロと下へと落ちていった。

指先の光は消えていた。

お腹が空いた。

もう、動けない。

でも、逃げないと…。

なんで、逃げる必要が…。



次に目が覚めると、そこは病院だった。


目を覚ますと、医師が来て言う。

「あなたの名前は」


私は答える。「宮野由利です…」


医師は言う。「親族の連絡先は?」

私は「覚えて居ませんし、鞄に入れていたのでスマホがここにありません」と言う。

医師は「そこにあるリュックは君のじゃないのかね?」と言った。

そこには列車に飛び込む前に駅のホームに置いてきた筈の鞄が置いてあった。

私はスマホをそこから取り出すも、何故か圏外だ。

医師は「電話番号は?」と急かして聞いてくる。

私は医師にスマートフォンを見せて、今、何故か私のスマートフォンは圏外なので、番号を打って病院から掛けて欲しいと言う。

しかし、医師は顔面が蒼白だ。

「これは…、どこの世界の番号だ」そう、医師が言うのを聞いて、私はようやく理解した。

異世界へと転移したと言う事実に。

それにしても、異世界にしては科学などが発展していそうで、私は少しホッとした。

この世界なら、今までより平穏に生活が出来るかもしれない。と。


その後、事情を察した医師がとある有名な僧侶を呼んで、その僧侶の元でお世話になることが決まった私だった。


その僧侶はここでは珍しい、元魔法学者であっちの世界での文字文化の専門家でもあるらしい。

私はあっちの世界というのが、気になった。

その後、私は病院でその僧侶と、顔を合わせることになった。

袈裟を着た僧侶は「私は、東嗣治と申します。あなたのお名前をお教え下さい」と言う。

私は「宮野由利です」と答える。

東嗣治は「宮野さんは他の世界から転移した可能性があると医師から、伺いました。転移前の世界で、あなたは魔法が使えましたか?」と尋ねる。

私は気付いたら「転移って何ですか…?それとこの世界には魔法っていうモノが実在するのですか…?」と逆に質問を返してしまっていた。

東嗣治は持っていた手帳に何かを書き込んだ。

そして、東嗣治は「状況から見て、あなたは異世界から来た人間だ。その上で魔法の素質もあるようだ。この世界には確かに魔法というものが存在する。ただ、転移前の世界は魔法が一般的ではなく、あなたも等しく魔法は使えなかったと考えられる。なので、私が魔法について基礎から教えましょう」と説明をしてくれた。


そして、それから東嗣治は自宅の寺院の大木を入り口に大きな結界を張った。

私は退院して、東嗣治の運転する自動車の後席に乗り。

東嗣治の寺院へと向かった。


そして、二人で結界の中へと入った。


東嗣治は結界の仕様について説明をする。「攻撃魔法は弱く、転移系の魔法は全部大木前に結界入り口に強制転送される、その上で防御魔法は効果が増幅される。その上で双方に魔法で死の危険があるとき、その魔法は無効化される」そういう結界だという事を説明していた。


私はまず、箒の乗り方から教わり。

杖の使い方。

詠唱の仕方。

時折、休憩を挟み、何をどうやったら、何が発動するのかを、細かく教えてもらった。

また、時には実践形式の魔法演習も結界内で行った。


そして、現地の学校へ転入することが決まった。

それは、私にとっては悪夢の再来かと思ったが、どうやらいろいろ配慮をしてもらって居るらしく、前の世界よりは楽しく学校生活が送れた。


しかし、こっちの世界に慣れれば慣れるほど、こっちの世界は前より悪くない。

だけど、どうしても何かにつけて死にたがる自分がいるのであった。


そして、私は帰り道。

この世界に来てから、出来た友達と別れて一人家路につく。

その途中に農業用水があった。

私は制服のまま、そこへと飛び込んだ。

しかし、私は怖くて溺れることが出来なかった。

そこに、東嗣治が歩いて来て言う。「こんな所に居たのですか…」

東嗣治は何かを察したように、何も言わずに私を用水路から引き上げて、袈裟に不釣り合いなトートバッグからタオルを出して、私に渡す。

私はベタベタになった制服を絞りながら、脚とか拭いた。

東嗣治は「濡れたままだと、風邪を引きますから家に帰ったら着替えて、制服を乾かせばいいでしょう」と言った。

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