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頼られる僕へ

高校の卒業式に「頼りがいがない」と振られた主人公。そんな主人公が自信をつけるために大学生活でいろんなことに挑戦していく。今回は、翔との仲直り、中間テストの二本立てで書いていきます。


「今日の放課後、あの場所で会えない?」

週末明けの月曜日、僕は翔にメッセージを送った。送った後も心臓の鼓動が鳴りやまなかったけど、翔の「いいよ。」という短い返事に、少しだけ安心した。


放課後、僕と翔が初めて会話をしたベンチに向かうと、見覚えのある背中を見つけた。いざ、目の前に来るとまた不安が襲ってきた。けれど、僕はもう逃げなかった。


「翔!」後ろから、勇気を出して声をかける。

「久しぶり」翔がゆっくり振り返り、優しい声で言った。その顔を見た瞬間、僕は言葉に詰まった。でも、伝えなくちゃいけない。


「誕生日の日に八つ当たりをして本当にごめん。翔が僕に言いたかったことちゃんと伝わったから。」翔の目をみて、はっきりと言った。

「そうか。俺もごめんな。お前に辛い思いをさせてたなんて知らなかった。これからもお前の傍にいていいか?」翔は少し不安そうに言った。

「もちろん!」僕は不安そうにしている翔が可笑しくて笑って答えた。


「でも、ゆっくりしてる時間はなさそうだね」僕は来週の一大イベントを思い出して言う。

「え?」翔は何のことか分からずポカンとしている。

「もうすぐ、中間テストがあるから勉強しないと。」僕はテストと目印を付けた手帳を見せる。


「嘘だろ……すっかり忘れてた。」翔の言葉に、僕は吹き出した。




~テスト前日~


僕たちは、テストの勉強をするために、学校近くのコーヒーチェーン店にやって来た。

「やばい。ここ全然わかんない。」翔が珍しく、弱音を吐く。僕は翔にも苦手なことがあったことに、どこか親近感を持つ。


「ここはね、この公式を使って……」僕は、教科書を指さしながら解説をする。

「サンキュー。でも、明日までに、終わる気がしねー。もう無理だ。」翔は、手よりも口を動かす。


「ほら、挑戦して無駄なことはないんだから。最後まで頑張ろう」僕は笑いながら翔に訴える。

僕たちは、休憩を重ねつつ、閉店時間ぎりぎりまで頑張った。



~テスト後日~


僕は翔に連れられて、サークル棟の屋上にやってきた。本当は立ち入り禁止なのだが、翔が僕と喧嘩していた間に、秘密の抜け道を見つけて屋上まで来れることを発見したらしい。


「綺麗だ。」一点の曇りのない果てしない青空。風が心地よく吹き、遠くのキャンパスの木々も喜んでいるようだった。

「ああ。」翔も感動した様子で空を眺めていた。


「ずっと、渡し忘れてたんだが、これ受け取ってくれ。」翔は、バックから誕生日の日に僕に渡そうとしていたあの青色のハンカチを取り出した。

「ありがとう。でも、これは僕が頼りがいのある人になれたら貰うことにするよ。」僕は、翔に向かってほほ笑む。


「じゃあ、もう受け取れるな。お前がいたから、今回のテスト頑張れた。それに、お前のおかげでこの半年間めちゃくちゃ楽しかった。これからも頼りにしてるぜ、相棒」翔は声に熱を込めて、僕の前に青色のハンカチを差し出した。


「そっかありがとう。大事に使うね。」僕は、翔から青色のハンカチを受け取り、目の輝きを拭いた。受け取ったハンカチはあの時とは違い、今日の青空のようにとても温かった。





















ここまで読んでいただきありがとうございます。

この作品は自信がない、僕だからこそ表現できるものがあるのではと思い、作成しました。

主人公を通して、誰か一人でも「感」じて「動」かすことができたら、とても嬉しいです。




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