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88.雨時々車

時刻は午前6時半

太陽は雲に隠れていて

高い湿度に肌が少しベタついた


緩んでいた靴紐を直して

私は歩き出した


買い食いをしないように 財布は持たず

家の鍵とスマホをポケットに入れて

少しだけ大股で朝の空気をかき分けていく


通勤に向かう車が多く

何をそんなに急いでいるのか

ビュンビュンと車は私の横を通りすぎていく

黄色信号だというのに突っ込もうとする車

結局ブレーキをかけて停止線を越える車

私の中で ぞわりと寒気がした


人を殺せる道具を動かしている自覚はあるんだろうか


だから私は車を乗らない選択をした

乗れなくなったといえば言いだろうか


移動手段はバスか電車か徒歩

誰かの助手席に乗せてもらうこともあるのだが

運転の仕方によっては 内心ハラハラしっぱなしなのである


そんな中 パトカーのサイレンが耳に飛び込んできた

スピード違反か 一時停止無視か 信号無視か

理由はわからないけれど

パトカーは一台の車を追いかけていった

赤色灯を見るや否や

皆が速度を落とし始める

なんとわかりやすいことか


そんな私はマイペースに ウォーキング

通勤時間なこともあって車の量はどんどん増えていく

無茶な運転を見ると 胸のざわつきは大きくなっていく


ドキドキ バクバク


頭の中で嫌な映像が流れてしまう


気がつけば私の足は前へ前へと急いでいた

早く帰ろう 早く帰ろうと

ずんずんと前に進んでいく


ぽつり ぽつりと雨が降ってきた

土砂降りではない

傘もいらないレベルの雨粒


これが雨が酷くなったら

きっと事故が増えるんだろうな


頭の中の映像は消えてはくれなかった

どこかで事故が起きるかも

知り合いが事故を起こすかも もしかしたら貰い事故に遭うかもしれない


ぐるぐる ぐるぐる


私の心も 曇天と同じように

もやもやと灰色の煙に覆われていく


あぁ 早く晴れてくれないか

小さな雨粒に打たれながら

私の心は いまだにざわついていた


最近、朝散歩をしています。まだ二日目ですが、これから夏なので、涼しい時間に歩けたらいいですね。

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