表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

午前04時42分にTwitchで美人外人ねーちゃんのフラフープを観てる

作者: ファンタスマゴリア

目の前にはクソみたいな人生が広がっている。

振り返って辿ってきた跡にはクソみたいな道が垂れ付いている。

この人生という道、およそ自分の人生は失敗だったと自問すれば「そうだな。」としか、出ないな。


いつもの、年々、毎年、例年より暑いこの4月。

夏日に1℃足りないぐらいの、その日中の夜、若干寝苦しく、カーテンを締め切って電気を消した部屋で眠れない自分。

別に今は夜だから暑くはない。衣替えが微妙な時期で今は長袖が少し、暑く感じるせいだ。


何とは無しにつけているTwitchの『プールホットタブ』タグで、緋色のブラジリアンビキニを着た綺麗な外人ネーチャンが投げ銭に笑顔でお礼を言いながらフラフープを回している。

うーん、キャラメルブロンドツインテールってのは、世界が保護しなければならない美しい色だなと思う。

室内に据えられた白いビニールのプールで踊りながら、ひょっとしたら多分生計も立てられているのではないか?

いや、思ったよりサブスクライブは少ない。このネット配信の投げ銭、5ドル=1min DANCE。

だがチャットはこのネーチャンとお喋りしたいというのも有るし、踊るよりしゃべるほうが多い。

思ったより収益は伸びないのかもしれない。


この適度に抱きがいのありそうな身体を眺めながら、

隙きあらば戦争ばかりする、掃いて捨てるほどいるゴミみたいな人類を即座に殺してキレイにした世界を眺めながら思う存分アルコールを呷りたい。


いや、一杯だけ。

そもそも酒と麻薬と煙草は人類が増え過ぎた人口を自ら抑制するために作り出した自死システムだ。

それに溺れるなど、現代の社会システムに負けた敗北者でしか無い。

それを節制してなお、自分は敗北者でしか無かった。

抑圧し、耐え、逃げ続けた。

何と惨めな人間なことか。

掃いて捨てるほどのゴミみたいな人間とは自分のことだな。


なろうで溢れる異世界転生が出来れば何と幸せなことか。

人生をやり直したい。


あの時、もっと勉強すればよかったとか

あの時、気持ちを伝えればよかったとか

あの時、逃げずに努めを果たせばよかったとか


人生には後悔しかない。

『後悔のない人生など無い』という人もいるだろう。

でもやり直したい。


誰も生き方など教えてはくれなかった。

誰も行き方などを教えてはくれなかった。

このクソみたいな人生に愛想が尽きるのも近い。

いやとうに尽きている。



XXX『i love you big boss』

XXX『I love your makeup-it really makes your eyes pop』

XXX『How old r u』


果たしてこの配信にクソみたいなコメントしてる奴らと俺がどう違うのか?


『このメッセージはモデレーターによって削除されました。』


『このメッセージはモデレーターによって削除されました。』



削除されるコメント多っ!


俺の人生もモデレーターがいれば道を踏み外さなくても済んだのか?

いや、人生という配信の中で、適切でなければ『BAN(削除)』してくれるのかもしれない。


踊り疲れた綺麗なネーチャンが狭いビニールプールの中でフランクフルトの浮き輪ボートに乗っている。

こんな風に、生まれ変わって優雅に、狭くても良い、人生を漂えたなら、

好い気分で寝れるに違いない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 生まれ変わってみたいには共感します。 美人じゃなくてもいいから女に生まれ変わってみたいですね。 隣の芝生は青いだけかもしれませんが。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ