プロローグ
基本的に毎日更新。
結構最初はシリアスです。
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何度も、何度も、殺されてきた。
その者の感情は麻痺し、ただ何度もやり直し、その度に死んで来た。最善の結果を掴み取ろうと永劫の時を生きてきた。
彼女は異世界から呼ばれた勇者だった。彼女は大切な物を守るために全てを巻き戻した。だがまるで運命のようにかけがえのないものが奪われていく。異世界の仲間たち、救おうとしたもの、色々な者に裏切られ、その度に彼女はやり直す。
最初はもう終わりにしたいと願った。
ある程度時間が経つと最善の結果を求めるようになった。
しかし彼女の意志とは相反し、絶望の未来に至り、そしてまた繰り返される。
彼女に残っていたのは狂気のみ、理性も、本能も、感情も無くなった。
こんな日々を繰り返すうちにいつの間にか自我が戻ってきた。少しづつだが、最善の未来へと近づいていたからだ。だが最前の未来を掴み取り老衰で平和に死んでも、また繰り返される。
彼女は大切な物を守るためだけに全てを投げ打ってきた。
俗に言う5億年ボタンなどより優しいものだ…彼女は永遠と時を過ごし何度も何度も、死ななければならない。しかも、その未来に救いは無い。
何度も、
何度も、
何ども、
なんども、
ナンドモ、
ナンドモ、
ナンドモ、ナンドモ、ナンドモ、未来は繰り返す。
いつの日か彼女は願った。1番初めに全てを奪った相手に、藁にもすがる思いで願った。
【願わくばこの手に平穏を、その為ならば貴方に忠誠を誓おう】と。
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