第2話_how to 生き方
「主、もう要らん」
そうユージン王は小嶋に告げた。
それはもうハイテンションで、ニコニコ、ウキウキ、ワクワクしながら。
しかし反対に小嶋は青ざめた顔で固まっていた。
(は?は?ははははははははは??)
王の保護の下、いい生活しながら好きなことをして、たまにレベルを上げていればいいや
と思っていた矢先のこと。
(いやレベル制度あるのか知らないけどさ、ちょっとまって? 苦労して召喚したんよね?何かさせるために、しかも、あんなに喜んでたじゃん!??)
理解が追いつかない小嶋に、王は全く落ちないテンションのまま話を続ける。
「 もう主のいた世界とは繋がっておらんから帰れはせん。ま、可哀想じゃと思う。少しばかりの支援金をやろう。この世界にはモンスターも魔族もおるが、まぁうまく生きることじゃ。そっちの方はこれからどうとでもなる。 金をありがたくもらってどこへなりとも去ってくれ。用済みじゃ」
王はさらっといくつも爆弾発言をしていく。
「え??帰れないの?てかモンスターやっぱりいたんだ、、ん?魔族もいるの?? ちょっとまって整理させて、、お家に返して、、」
敬語を使うことも忘れ、思うことを言葉にして漏らす。もう今日は混乱しかしてない。
「ええい、とっとと去れ!!すぐ理解せぬとも良い!もう邪魔じゃ!!この国、いやこの世界にはもう モーリがおる。それが全てで、それ以上はいらん。」
名前に反応したのか、王の後ろから1人ひょっこり顔を出してきた男がいた。
黒縁メガネをし、冴えない顔をしているが、手に持つ水晶からはまばゆいばかりの赤い光が放たれている。
「え?僕?呼んだ?? 」
おどけたように、しかしどこか嘘で塗り固めたようなその顔は、高いプライドを隠しているように思える。
「こやつはコシマじゃ、あの世界と繋がってあったのは10数分、2回は召喚をする時間があった。そのうちの、モーリより前に召喚した者があやつじゃ。が、もうよい、モーリの持つ水晶を見ればわかる!そこ魔力を持つ主こそ、わしが探し求めていた異世界者じゃ!!!さて、いろいろ説明しよう。向こうへ行こうかのう」
そう言って王とモーリは去って行った。
もちろん、小嶋を残して。
どうやら上位互換を召喚できたためにお払い箱になったようだ。まるでリセマラされたノーマルキャラ。
無料のガチャで手に入るキャラのような扱いだ。、
呆然とする小嶋を王の家来は城の外へとおいやりそのまま投げ飛ばした。
そして小嶋の頭へ小さな小袋を投げた。
「王の慈悲だ。早く拾ってこの城から去れ。」
短くそう言うと城へ去っていき。
そこには小嶋1人が残されていた。
いや、捨てられていた。
時間が経ち、小嶋は少し落ち着きを取り戻した。
「え??、どう生きればいいの??」
全く知らない世界での生活、、はこうして幕を開けた。
手元にあるのは数枚の金貨、服、使えないであろう日本円、そして眼鏡だけである。
1-3が序章かな、、?