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5話

「だいぶ減ったな。」


普通の検索ワードを入れていくと件数が減っていく、謎の現象に困惑しつつも100件以下に絞ることが出来た。


〆 学業希望(本人)


これを入れるとかなりの件数が減った。

気になったので江戸さんに聞いてみた。



「一般的に男性は女性社会に出る事を嫌います。女性ばかりの学校も同じです。預かる側は男性が学校に通いたくない事を前提で考えておりますので。」



なるほど、俺は学校に通って青春やキッキャウフフをしたいと思っているし、これは重要だな。うん。



残ったリストを順番に確認していく。

情報的にはかなり細かく記載されている。



家族構成、写真付きプロフィール、待遇面などあり、やはり一緒に住むので写真やどんな人物なのかを重点的に見てしまう。



30件くらい見た所で、気になる家族を見つけた。


名字  荻野


母親 秋代(非公開)

長女 小夏(17歳)

次女 真冬(13歳)



母親含めかなり可愛いけど、気になったのは名前だ。何故、春が付く名前がいないのか?凄く気になってしまい。コメント欄を確認すると。



『初めまして。私たち家族は春斗さんに運命を感じています。男の子が産まれたら名付けると決めていた春の文字。それを叶えてくれるのが、こんな素敵な男性だなんて、まさに運命だと感じています。是非、私たちと家族になりましょう。』



運命か~、その素敵ワードはずるいよな。



「江戸さん、この家族に会うことは可能ですか?」



「勿論です。こちらで手配しますので数日は施設でお待ち下さい。藤堂を天使さま専属の男性保護官に致しますので移動の際や身辺保護はおまかせ下さい。」


そう言って江戸さんは部屋から出ていった。




藤堂さんか、あの人綺麗だし身体能力も凄いんだけどポンコツ感も凄いんだよな。ここに来てから一週間くらい経つけどあまりコミュニケーションを取っていない。


会話があまり成立しなくて困っている。


でも、好かれていて悪い気はしないから、ちょっと話したり一緒にご飯とかしてみようかな?


「旦那様、お呼びでしょうか?」


「いえ、呼んでません。」


なんだ、このタイミングの良さは。

アサシンの様に音もなく近くに来るな!

まぁ、自分からも藤堂さんに歩み寄ってみるか。



「あの、一緒にお昼ご飯どうですか?いつも、部屋に運ばれてくる料理を一人で食べているので少し寂しくて。それに藤堂さんともお話がしたくて。」



ん?反応がない?

藤堂さんの顔を覗くと下唇を噛み真っ赤にしてプルプル震えていた。


「えっと、嫌ですか?」


俺が聞くと首をブンブンと横に振っていた。

背は高いけど、今の藤堂さんは小動物の様に見え、とても可愛い。これは責め立てるが吉。


「じゃあ、一緒に食べましょう。」


そう言って俺は藤堂さんの手を握り、椅子に座らせた。藤堂さんの手は汗で濡れていて、少しエロいと感じた俺は健全である。



「麗子さん、普段は綺麗なのに恥ずかしがると可愛いですね。」



「はうっ」



名前呼びと誉めるのダブル攻撃で、変な声を出し内股で自分の身体を抱き締めている。この反応は藤堂さんだけなのか、他の女性にも有効なのかは検証が必要だな。ぐへへ。



さて、どんな素敵な反応をしてくれるのか。



「旦那様……。これを」










机に印の付いた婚姻届が置かれていた。




これちがう。

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