2話
俺は現在、男性保護施設にいる。
男性保護なんたらとか言う女性にお姫様抱っこされ、気が付けばヘリに乗せられお空の上でした。
藤堂麗子さんだったかな?ブッ飛んだ人だった。出会い頭に結婚を前提にと告白されて、それも冗談じゃないというし。年上の女性のお遊びのようなものかもしれないから、あまり真に受けないようにしよう。
今の現状について色々質問をしたけど自身のアピールポイントや結婚についてなどしか答えてくれなかった。と言うかその話に戻されると言うか何と言うか。なかなかの迫力だった。
見た目は黒髪ロングストレートで身長は170cmくらいはあると思う。
顔もキリっとしていて可愛いよりも綺麗という言葉がピッタリな女性で、年齢は25歳らしく大人の女性って感じがするけど、行動言動は奇行種である。
極めつけは名前を教えたにも関わらず、遊び心か真顔で旦那様と呼んでくる。
綺麗なだけに性質が悪い。嬉しいけど、弄ばれていると思うと歯痒い。
「はぁ~」
先ほどまでの出来事を思い出し、ため息が出てしまう。
藤堂さん綺麗だったけど、そろそろ現状を確認したいんだよな~。
今は綺麗なホテルのスイートルームみたいな部屋に案内され、藤堂さんが担当官を呼んでくると部屋を出て行った。
-コンコン-
「はい」
「旦那様、部屋に入っても宜しいでしょうか?」
麗子さんの声がしたので「どうぞ」と声を掛ける。
「失礼します!」
「失礼しま……」
麗子さんと一緒に入ってきた女性と目が合った。
女性は口をあんぐり開けて目をパチパチしている。
「藤堂、私の目の前に天使が降臨なされた。」
「彼が本日保護しました私の旦那様です。」
「藤堂さん!その呼び方やめて下さい!そちらの方も冗談は止めて下さい。」
この状況でからかってくる2人に少し怒気を含み大きな声を出してしまった。
2人を見ると視界からいなくなっていた。
「え……?……うわっ!!」
足元でTHE土下座をしている二人がいた。
「旦那様、申し訳御座いません。旦那様と馴れなれしく呼び、不快な気持ちにさせていたと気付きませんでした。旦那様お許し下さい。」
物凄い涙が流れているけど、マジなやつなの?
でも、旦那様を訂正する気は無いようだけど。
「天使さま、この江戸 幸恵なんでも天罰を受け入れる所存です。」
やべぇ、こいつらめんどくせーー!
「二人とも俺は今の現状を整理したいので冗談を止めて欲しいだけです。なので俺から質問をさせて貰うので聞かれた事だけに答えて下さい。」
「「イエス!」」
この状態絶対におかしい、ほんとに何これ!