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悲劇
「ご…ごめん」優也が震える声で言った。「優也様おめでとうございます。こちら百万です。幸太様にも百万をお渡しします。」今までと全く違う口調で斎藤は言った。「お前ふざけんなよ!」幸太は殴り掛かる勢いで優也の胸ぐらを掴んだ。優也は何も言わなかった。「なんか言えよ!ぶっ殺すぞ!」幸太は本当に優也を殺すぐらい気迫のこもった声で言った。それでも優也は何も言わなかった。「幸太様それはいけません。ギャンブルはこの部屋に入った時から始まっていたのです。あなたはお友達である優也様に騙されただけなのです。」斎藤は言った。幸太は全てがどうでもよくなったように優也を離した。
「では早速ゲームルームにご案内いたします。」斎藤は初めて会った時のように言った。