表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編:詩&エッセイ

夜空に星が浮かぶ中、俺は何を想うのか?

作者: 尖角





夢か現か幻か―――








私はここで約一年ほど生きてきた。

だが、そこには何の意味があったのだろうか?


書いても、ほとんど誰も読んでいない。

別に多くの人に読んでもらおうとも、少数の人に真剣に読んでもらおうとも、何とも思ってもいなかった。


ただ、想っていたのは「誰かに何かを伝えたい」・・・


ただそれだけだった。 それだけだったはずだ。



だけど、それも何の意味があったのだろうか?


私は他人に何かを伝えられるほどの人間なのだろうか?


――決してそんなことはありやしない。



私は存在のしない人間。


個人でも、団体でもなく、無である存在。


これは、もともと、暇つぶしで始めたことなんだから。


だから、やめたって何の悔いもないはずだ。



私は私であり、他の誰でもない存在。


だから、私は私であり続けなければいけない。


私は影。 心はいつも無なのである。


例え、誰かと交わっていたとしても、交わり続けるとこはない。


無駄に会話をして、無駄に笑って、無駄に悲しんで、無駄に生きる。


さて、人間はなんで生まれたのかな?


――生まれた意味を探すため?


――そんなのは違うさ。


生まれていないなら、生まれる意味ももクソもないんだからね。


人が生まれた理由。。。


それは、不公平さを思い知るため・・・。


私はそう思うよ。


努力は報われない。


当り前さ。


そんなことが全て報われれば、誰だって努力するさ。


努力が足りない?


それを、全ての人間に言ってみろよ。


生まれた時から不自由だった人に言ってみろよ。


生活も、身体も、心も、 全てが満たされたとき、人は報われるのか?


違うだろう?


私は私である。 あなたはあなたである。


人は別々の存在。 個々で交わり続けることはありはしない。


夢は別々に描くもの。 互いに共感なんてことはありはしない。









リアルでは、会話をしていれば話は進むかもしれない。


だけど、その中身の言葉には、一字一句意味が込められているわけではない。


無駄に話して、無駄に“友達”という概念に浸って、無駄に喜怒哀楽を語る。


さて、人はなぜ笑うのだろうね?


――感情なんていらない。


――悲しみたくはない。 笑いたい。


――ずっと、ずっと笑顔でいたい。



気持ちが悪いね。


私は、笑うぐらいならこの世から消えてしまいたい。


全てが憎い。


自分も他人も、絆も心も、夢も現も。。。





だが、ここでは、全ての人が自由だ。


人の話に入りたいときはコメントを書き、入りたくない時は無視をする。


コメントは、誰が読んでいて読んでいないのかもわからない。


だから、メッセージを伝えたい人が読んだのかどうかもわからない。


私は私、他人は他人。


そんなことは昔から知っていた。




結局は、どこにも自由なんてものはありはしない。


――本当の自由は思い通りに全てが進むこと?


――誰にも縛られない生活をすること?


――夢が叶って、好きなことができたとき?


いいや、違う。


自由は、人が何も考えられなくなったとき。


考えなければ、何も想わない。


人はそこで、全てが無になれるのだ。



そう、気づいたのだ。


俺は結局、無の一歩手前の存在なんだ。


――何もない空には、何もない。


――空気があっても、掴めない。


――感情があっても、意味がない。


それはまるで、人が見る夢のよう。




心は泡沫、 記憶はガラス。 夢は塵で、人は無意味。




今まで本当にありがとう。


他人が他人であるように、私も私であるために。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ