プレゼント
始めて書いた小説なんであまりうまく仕上がってませんがよければ見ていってください
「健太よ、わしからのバースディプレゼントじゃ」
そう言って孫の僕にプレゼントされたのは青い携帯電話だった。
おじいちゃんは業界でなかなか名の知れた博士だ。
おじいちゃんの部屋には賞がいくつも飾られている。
そんなおじいちゃんにとって携帯電話を作ることぐらい容易なことだ。
「この携帯電話にはわしの持てる技術を最大限に使った機能がたくさん使われている」そうおじいちゃんは言うと僕にプレゼントしてくれた二つ折り型の携帯電話を開いた。
普通の携帯電話と同じようにボタンがついていた。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、*、0、#、A……A?
他にも携帯電話のいたるところにB、Cなどの特殊なボタンがついていた。
「おじいちゃん、このAとかBとかのボタンってなに?」
そう言うとおじいちゃんは嬉しそうに、
「よくぞ聞いてくれたな、孫よ」この質問を待っていたかのようにニヤリと笑ったおじいちゃんは言うと0の下についてあるAのボタンを押す。
すると待ち受け画面から切り替わりテレビの画面に切り替わる。
昨日起きた高速道路でのバスとトラックの事故が放送されていた。
「もしかして、これってテレビ?そんな機能今時の携帯電話なら大体のものについてるよ」
と不満そうに言うと
「わしはお前のために作った携帯電話じゃぞ!?そんな普通の携帯電話とくらべられたら困るわい!」
するとおじいちゃんは手慣れた手つきでボタンを操作した。
画面を覗きこむと外国のアニメやニュースなどがやっていた。
「すごいや。おじいちゃん」
「そうじゃろ?すごいじゃろ?この携帯さえあれば世界中どんなテレビ番組をも見ることが出来るわい」
「このBのボタンは?」
「これは防犯のためのボタンじゃから不用意に押してはいかんぞ」
「どんな機能が付いてるの」
「このボタンを押すと防犯ブザーが鳴り響く。そして、衛星から健太の位置情報がわしの携帯と警察に伝えられる。位置が分かっているから警察もわしもお前を簡単に見つけ出せるわけじゃ」
最後のボタンC。
「このボタンは?」
「このボタンはカメラじゃ。12億8500万画素のカメラだから何でもきれいに写るぞ」
「ビデオは?」
「ビデオも35時間は記録可能じゃ。電源もわしが開発した半永久電池じゃから充電は15年に1度ぐらいじゃな」
ここまで出来るおじいちゃんの技術力と開発力には驚いた。
NASAに入っても周りの技術者に劣らない立派な偉業をこなしてくれそうだ。
「ここまで出来るなんておじいちゃんすごいや。」
「そうじゃろ?すごいじゃろ?わしにかかればこんなことはちょろいもんじゃ」
と満面の笑みを浮かべた。
健太はこんな携帯電話を貰えた嬉しさに入り浸っていると、あることを思い出した。
実は今日の野球の練習を休んでしまったため、明日の予定を全く聞かされていないのだ。電話して聞かなきゃと思い引き出しに入れてある野球部の連絡網を見て親しい友人に携帯電話で電話しようとする。
しかし携帯電話は繋がらない。
するとおじいちゃんが申し訳なさそうにこう言った……
「電話の機能を付けるのを忘れておったわい」