御機嫌如何、肺腑の具合は。
Ep.25の改良に際して、まずは図を先に作ってしまおう。
小説Ep.25にて、免疫小兵たちは醫保特急の小さな列車に乗り、肺に到着し、赤血球が肺胞で活動する様子を目にする。
であれば、いっそ肺の働きについて少し知っておくのも悪くあるまい。
通常時、靜脈から流れてくる血液は低酸素(O₂)・高二酸化炭素(CO₂)であり、さらには一酸化炭素(CO)も含まれている。
[健常者の血液中にも微量のCOは存在する。それは體內代謝や環境汚染に由來するものだが、肺の働きが正常であれば、その濃度はまるで湖に一滴のインクを落とした程度に過ぎない。]
そう、肺が正常に機能している限り、心配は無用である。赤血球が肺胞を通過すれば、瞬時に酸素を補給され、同時に老廃ガスを排出することができる。
しかし、もし喫煙によって肺が損なわれた場合、初期のうちはまだ明白な問題は現れない。肺には多くの予備能があるからだ。また、タールによって機能障害を起こした肺胞の一部は、禁煙後に回復する可能性もある。
これこそが、早期禁煙の重要性である。
そうでなければ、長期間にわたって喫煙を続ければ、肺の破壊は進行し続け、やがて不可逆的な肺気腫へと至る。その段階に至れば、酸素補給が不足するだけでなく、タバコに含まれるCOも體內に蓄積され、排出されなくなり、健康を損なう。
本作の主人公の肺は、おおむねこのような狀態である。
彼はさらに、長年の喫煙によって肺癌を患っている(この図には描かれていない)。
だが、彼の喫煙にも一つの良き點があった。娘が彼の病を知り、ついに帰國して彼のもとへと戻ってきたからだ。また、AIの助けにより、彼は死後にコミュニティ薬剤師(楽籤亭の亭長)として人々に奉仕し、生前よりも一層積極的な役割を果たすこととなる。




