表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼女をNTRれたうえに車で跳ねられ、事故のお詫びに何でもすると言った運転手のお姉さんが実は……。  作者: beru


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/37

第二十七話 元カノの報復?

『それではこれより体育祭を開催します。まずは百メートル走に参加する人は本部のテントの前に……』

 遂に体育祭当日になり、応援席に座って、自分の出る競技まで待つ。

 午前中の最後の方なのでまだ暇だな。

(里美はどうしてるかな……?)

 あいつと二人三脚の練習を今からでもした方が良いかなと思ったが、応援席にも姿が見当たらない。

 てか、足の状態はどうなんだろうか?

 走れる状態じゃないなら誰かに代わってもらうなりするしかないと思うけど、本当に大丈夫なんかな。


「あ、あれは……」

 ピストルのパアンという音と共に百メートル走が始まったので見てみると、英樹が百メートル走に出ていた。

 てか、足速いな……一着でゴールしやがったよ。

 背が高くて運動も得意なのか。性格は悪い癖に運動神経と容姿は良いのは、ちょっとムカつく。

 そういや葉月さんも運動は得意みたいな事を言っていたっけ。

 どうせなら葉月さんと二人三脚やりたかったな。里美との二人三脚なんて、さっさと終わらせてしまいたいよ。

「進一郎」

「ん? おお、里美か。どうした?」

「ちょっと来てくれる?」

「俺達の番、まだだよな?」

「練習したいの。足の状態とか確認したいから」

「ああ、わかったよ」

 一緒にやるんだから、里美の足の状態によって、俺も里美とどうペース合わせるか考えないといけないしな。


「それで、どうなんだ足の痛みは?」

「他人事みたいに聞いてるんじゃないわよ。誰のせいでこうなったと思ってんのよ」

「いたっ! 俺の足を踏むなよ! 俺が悪い訳じゃないだろ!」

「なら、あんたの彼女に同じ事したいから、今度連れてきてよ。もう、本当に腹立って仕方ない」

「そんな事、出来るわけねえだろ。大体、あれだってお前が……」

「私が悪いとでもいうの?」

 お前が俺達を付け回したりしなきゃ、ああいう事にはなってないじゃん。

 ただ、葉月さんも悪いっちゃ悪いけどさ。


「ああ、わかったよ。今度は気を付けるから。それより、お前走れるの? 無理なら、棄権しても良いけど」

「ちょっと走ってみる」

「そうか。じゃあ、これでいいかな……」

 里美の足を手拭いで縛り、二人で肩を組む。

 ぎこちないったらありゃしないが、取り敢えず最低でも完走は出来るようにしないとな。

「じゃあ、行くぞ。いち、に……」

 合図をしながら走りだしていくが、何だ里美の奴、普通に走れるじゃないか。

 徐々にペースを上げていっても付いてきているし、もう痛みは大丈夫っぽいな。


「痛くないか?」

「うん」

「そっか。じゃあ、本番も頑張ろうな」

 グランドを五十メートルくらいグルグル二人三脚で走ったくらいで、里美の足は大丈夫そうだな。

 葉月さんも面倒な事をしてくれるな……また同じことをしないようにはしてもらわないと。

「よう、進一郎」

「あ、おお、しばらく」

 足を縛っていた手拭いをほどくと、去年、同じクラスだった同じ中学の奴とバッタリ出会い、軽く挨拶を交わす。

「あれ、岡島と何やっているの?」

「二人三脚出るんだよ」

「へえ。お前らって確か……付きあっているんだっけ?」

「う……はは、まあ色々とあって……」

 やば、俺と里美がまだ付き合っているって思っていたのか。

 素直に別れたと言った方が良いんだろうが、この状況だと少し言いにくい。


「行こう。そろそろだよ」

「あ、ああ。それじゃ、俺達、もう行くから」

「ああ、じゃあな」

 まだちょっと早かったが、気まずい空気になってしまい、この場を逃げ出すように去る。

 トホホ、どうしてこんな事になったんだろうな……葉月さんと付き合えたから良いけど、やっぱり学校だとまだ何となく居辛い空気があるな。


『それでは二人三脚を始めます。出場者はゲート前に集まってください』

 ようやく二人三脚が始まる時間になり、俺と里美もスタート位置に付いて、肩を組む。

 里美はいまだにムスっとした顔をしているけど、何で俺と二人三脚やろうとか言い出したんだか。

『スタート!』

 パアンっ!

「よし、行くぞ。いち、に……」

 スタートの合図とともに二人が足を合わせて走り出す。

 やっぱり男女で身長差もあるので、タイミングの合わせ方が難しい。

 しかも元カノとだぜ? どうしてこうなった状態だが、ちょっと出遅れちゃったな。


「いち、に……くそ、ペース上げないとな」

 今、六人中四番目って所か。

 微妙な順位だが、もう少し上げないと里美が後でうるさそうだし、何より葉月さんに格好が付かない。

「はあ、はあ……ちょっと、急ぎすぎっ!」

「ええ? だけどよ……ああ、くそ」

 ペースを上げたけど、里美が苦しそうにしていたので、仕方なくペースを落としたが、もう少しで前のを走者を抜けそうだったのに離されてしまった。


「はあ……四位かよ……まあ、こんなものか」

 里美との二人三脚の順位、六番中四位。実に冴えない結果に終わってしまった。

 トホホ、もう少し上を狙いたかったな。ビリじゃなかっただけマシと思うか。

「四位……本当、しょうもない順位ね。あんたのせいよ」

「おいおい、ペースを上げたら、無理って言ったのお前だろ。それとも足が痛いのか?」

「そんな訳ないじゃない。ったく、私に恥を掻かせて。やっぱり、ロクでもない男だったわね」

「は? おい、その言い方はないだろ。大体、そのロクでもない男とお前、つい最近まで付き合っていたんだろうが」

「そうよ。だから、別れたんだけど」

「う……じゃあ、何で俺と二人三脚なんかしたんだよ? 別に他の奴でも良いじゃん」

「二人で息が合えば、もしかしたら気が変わるかと思ったんだけどね。考えすぎだったわ」

「は? どういう事だよ?」

「うるさい! あ……」

「ん?」

 気が変わるって、どういう事だと問い詰めようとすると、近くで英樹が女子に言い寄っている姿が目に入った。


 あいつ、また他の女に言い寄っているのかよ。

 この前体育館で見たのとはまた別の女子だけど、おとなしそうな雰囲気の女子で少し困っている感じだった。

 しかし、俺には関係ない事なので、さっさと後にすると、

「あの先輩もロクでもなかったわね」

「ん? 英樹の事? もう別れたんだろ」

「男運がないのかしら、私……進一郎はこんな頼りないし、あいつは自己中心的過ぎるし、あんたの居間の彼女は暴力振るうしで。私、そんな悪い事した?」

 うん、したよ。お前が浮気したのがすべての元凶じゃん。

 どうしてここまで人のせいにしたがるのかね、この女は……被害妄想にも程があるだろ。


「あの、困りますので!」

「あ、おい。ちっ……脈あると思ったのによ。ん?」

「あ……」

 結局英樹に言い寄った女子は逃げ出してしまい、舌打ちしていた英樹と目が合ってしまった。


「お前は……おい、お前ら、まさか寄りを戻したのか?」

「は? いや、二人三脚に一緒に出ただけだって」

「別れたのにか? 本当なら、どうでも良いけどよ。姉貴と付き合っているんじゃねえのかよ」

「そうだよ。文句あるのか? 葉月さんには里美と二人三脚に出ることはとっくに言っているんだ」

「ある訳ねえだろ。ったく、良いご身分だよな、学校でも元カノとそんな仲良くできて」

 仲が良いように見えるのかこれが?

 しかし、こいつも手当たり次第というか、節操がないな。


「ねえ、大場先輩」

「何だよ?」

 里美が英樹の所に歩み寄り、

「私、彼とまた付き合う事にしたの。そのこと、お姉さんに伝えておいて」

「はあっ!? お、おいっ!」

 英樹に対してとんでもない事を里美が口にし、慌てて里美の腕を掴むが、

「ふーん。わかった。言っておくよ」

「は? おい、嘘だからな! 信じるなよ!」

「それを判断するのは俺じゃねえんだよ。姉貴にも言っておけばいいんだな。じゃ」

「はあ? てめえ、今の話を聞けよ!」

「触るんじゃねえ! とにかく今のは姉貴に言うからな」

 肩を掴んで制止するが、英樹は俺の手を振りほどき、そう吐き捨てて、この場を去る。


「里美、どういう事だよ!?」

「ふん。どうせ失うものないしさ。あんたら、別れさせてやろうかなって」

「なあ? う、嘘だってすぐバレるんだからな」

「どうかなー? ウチら同じクラスだから、いくらでも証拠作れるけどね」

 と、しらを切ったように里美は言うが、こ、この女……どこまで性格悪いんだよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ