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天命の巫女姫  作者: たけのこ
1章 出会いと邂逅
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プロローグ 断片①

 これは幼い頃に出会った白い妖精さんがあたしの脳に刷り込んだごく一部の記憶――。


【魔法使い・魔術師】


 体内に内包している魔力を利用してすべを講じる者を呼称する。基本的に親から子への一子相伝であり、先祖を魔法使い、次の代を魔術師と区分する。前者である魔法使いと後者である魔術師が成すすべは魔力の性質、成り立ちも同等のものではあるが、決定的に違うのは自由度の幅であり、魔法には限りがなく、魔術には何かしらの制限があるとされる。


 普通の人間と違う点は体内に流れる血液に魔力粒子が含まれていることであり、普通の人間がその魔力粒子を体内に取り込むと高い確率で身体機能に何かしらの支障をきたし、最悪、死に至るとされる。


 前述した通り、魔力は血液であり、血液の過不足で魔力量も増減し、血液を循環させることで魔力が活性化される。


 また、個人差はあるものの人生の最盛期に応じて魔力粒子はピークに達し、老化と共に低下していく。


 加えて魔力の応用によって身体機能を向上させることも可能であり、自然治癒力も普通の人間とは一線を画す。とはいえ、その水準が高いだけであって、例外はあるものの治癒魔法および治癒魔術でない限り、重度の怪我や破損した部分を治癒、復元させることはできないとされる。


【術式】


 魔法および魔術で新たな機構を作り出すこと。モノ+魔術。作り変えること。加工に近い工程作業。


戦乙女テンシ


 妖精と呼んでも語弊はない。戦闘武装は天のつるぎと天の袴。主に剣術を得意とする。


【聖遺物】


 加工した戦乙女テンシの遺骨に術者の魔力を練り込ませて武具にしたモノ。神器とも呼ばれる。


【次元超越】


 過去に聖遺物を扱う魔術師をとある魔法使い(詳細不明)が選定したことから始まった人類の高みを目指す聖遺物使いの悲願。魔術の頂点。


【宝珠】


 戦乙女の心臓部に包蔵されている魔力の宝石のようなものであり、これが体内にある限り戦乙女は不死身である。


【魔眼】


 戦乙女の瞳には魔眼を宿している。生まれ持った権能であるため、魔術師が魔眼を発現することはないとされるが、発現条件は未だ不明。


【結界】


 魔力を含んだ血液で描く空間領域。基本的に点より線。線より面。面より立体。と結び合わせる数が増えることで強度が上がる。結界を張る条件として大まかに五つあり、①形②大きさ③外側と内側に対しての強度④境界を行き来できる者とできない者の指定⑤行き来できない存在が出入りするなど、規則を破った場合に課されるペナルティーが挙げられ、これら5つの条件を明確にイメージすることで結界を張ることが可能となる。結界のカタチとしては球面や楕円面がイメージしやすく、外から何かを守りたい場合は外側に対しての強度を強くし、反対に、何かを閉じ込めておきたい場合は内側を強くすることが鉄則である。


 ……とまあ、大まかな情報はこれくらい。他にも細かい情報があるにはあるが、これ以上はあたしの頭がパンクする。ということであたしの頭に叩き込まれている情報はこれくらいということで。まあ、実戦的なことは今までほとんどしていないからあまり実感は湧かないんだけどね。

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