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第2話 異世界転生

 目を開けるとそこは文字通り別世界だった。

 見渡す限り草原が広がっている。その中にレンガで舗装された道がずっと続いており、5km程先には巨大な街が見え、中心にはまるで某ネズミーランドのような大きな城がたっていた。


「やった、僕は異世界に来たのか!」


 近くに流れていた川に行き、冷たい水で顔を洗いまだ朦朧としていた頭を覚ました。

 水面に移る少年の姿を改めて見てみた。

 

 身長は174cmで黒いツンツンした髪に、日本人にしては高めの鼻をした少年が、最後に着てたコンビニの制服を着たまま、にやけた顔をしているのが水面に写っていた。

 そこには何年も見慣れた自分の顔があったが、こんな嬉しいそうな顔は久しぶりに見た。

 この転生では赤ちゃんから生まれ変わるのではなく、死ぬ直前の姿のままのようだ。


「今度こそ立派に生きて、主人公になってやるんだ!」


 僕は自分に言い聞かせるように言った。

 もう引きこもりで冴えないバイト店員だった僕はいない。ここから僕の物語が始まるんだ!

 その決意を胸にして、大きな街に向かって歩きだした。


 歩きながら状況をまとめていた。さっきのあれはやっぱり僕の願いを聞き入れてくれた神様なのか? こればかりは今は判断材料が少なく過ぎて分かりようがないので、今は保留しておく。


 そして、ここはどういった世界なのか? 周りを見た感じ21世紀よりも数百年前の景色が続いている。やはり定番のように科学が発展してない剣と魔法がの世界なのか。

 

 とてもワクワクする。早く街に行って確認してみたい。そして神様(?)に授けてもらった力を試してみたい。


 しばらく歩いてると、後ろから低いうねり声のような音がした。


「グルルル…………」


 振り返ってみると、体長2m強で灰色の毛を持ち、サーベルタイガーのような大きな二本の牙をした狼がヨダレを垂らしてこっちを見ていた。


 腹すかしているのか、僕と目が合うなり飛びかかって来た。

 僕は急いで後ろに飛び退き、狼の突撃を避けた。

 すると軽くバックステップしただけなのに、5m以上も移動していた。


「軽く世界記録更新してるじゃないか!?」


 よし! と自信をつけた僕は、そのまま地面を蹴りだし目にも止まらぬ速さで駆け抜け、飛びかかった後の体制のままで無防備な狼を蹴り上げた。


 ドゴォッ!


 明らかに見た感じ向こうの方が体重は重いのに、狼はサッカーボールのように吹っ飛び、音を立てて後ろの木に激突した。


「――スゲぇ……これが僕の力?」


 姿形は前世のままだが、当然こんな身体能力はなかった。


 狼はダメージを負いその場を動かずこっちを睨んでいた。

 すると突然口を大きく開け直径30cmくらいの火の球を吐いてきた。


「これは魔法か!?」


 急の事に避けきれず僕は腕を交差してガードした。


「あっつッ! あれ? でもそんなに痛くない。」


 ガードしたものの火の球は直撃し、袖が少し焦げてなくなったがダメージはほとんどなかった。これも神の恩恵で身体が丈夫になったからなのか?


(この世界には魔法があるようだ。なら僕にも使えるのでは?)


 そう思い手の平に気を集中し狼に向け、見様見真似で魔法を放ってみた。

 それと同時に手の平から80cm程の大きなエネルギーの塊が飛び出し狼に当たり爆発した。

 

 ドゴーン


 と音がして狼は断末魔をあげる暇なく死んでいた。


 どうやら僕は前世に比べてかなり強くなっているらしい。

 

 いや、まだ調子にのるな、僕の悪いクセだ。まだこの世界の事を何も知らない。もしかしたら今の狼はスライムのような最弱の魔物なのかもしれない。

 

 それにこの世界の人達の事も魔法の事も何も知らない。そろそろ現地の人に会ってみたいなぁ。

 と考えてると後ろから陽気な声がした。


「アニキィ〜、俺達の受けたクエストの獲物がもう倒されてますよぉ〜」

「なぁーにィ〜!?せっかく危険度Bランクのガルムを倒して名前を上げるチャンスだったのによぉー!オメーがコイツを倒したのか?」

次話は8時間頃に投稿します


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