先週は
宇宙船は靄に包まれた星に降りた。
「ここが例の場所か」
「そうだぜ、先週ひとりで来た時と同じポイントだ」
二人の男はそう言って宇宙服を脱ぎ、空気マスクとボンベを持って外に出た。
「本当に入って大丈夫なのか」
「大丈夫だって。これが全部、体に良い温泉なのは機械で調べた」
「そうか、なら安心だ。それにしても凄い穴場だな」
「こんな星は滅多にないからな、誰にも教えるんじゃないぞ」
二人が裸で酒を呑みながら熱い友情を交わした頃、視界を遮っていた靄が晴れてきた。
目の前には大きな看板が立てられており、
「離星リゾートパークまぼろし建設中」と書かれていた。