001
ロボット物を書いてみたくてつい書いてしまいました。
その日1つの流星が落ちた。
宇宙進出を果たした人類は団結することなく競うように自国の国土を増やすために宇宙開拓を進めた。青年の乗っていた船も宇宙開拓の為の船だった。
しかし少年の船は可住可能な惑星を見つけたものの事故で惑星に落下した。そして青年はその際に脱出用のポッドで衛星軌道上に放り出された。それから30年の時が流れた。
生きながらえるためにコールドスリープについた青年はポッドが惑星の重力に引かれ地上に墜落した事で目を覚ました。
「あの事故から地球時間で30年か。俺にとっては昨日の出来事なのにな。重力、大気は問題ない。風土病については成るようになれか。水と食料は3日分、でも周りは食料が豊富そうだからサバイバルは可能。サバイバルキットは使える、自衛のための武器も問題なし。それと『…』との通信は可能。体の異常は…取りあえず髪の色が白くなってしまった事くらいか」
急なコールドスリープのせいか落下の衝撃か、元は黒だった青年の髪は白に変わっていた。
「当面の間は『生きる』事は出来そうだな。それとポッドで落下した俺が無事だったんだ。船の連中もシェルターに避難していれば助かったはずだ。30年なら老けていてもまだ生きているはずだ。彼らとの合流を目指すか。何処に行けばいいのかは分からないけど」
そう独り言を言うと青年は歩き出した。そして10分後、この惑星特有の巨大生物と出くわした。
「わー、大人を一口で丸呑みしそうな巨大な狼だ。でも頭が2つ有るから真っ二つに引き裂かれそうだな」
青年は2つ頭の狼を前にしてそう呟いた。持っている武器で対処可能で奥の手も有ったので余裕だった。正直、無意味に生物を殺すのは好きではなかったが食い殺されてやる理由も無いので青年は目の前の狼を殺そうとした。そして武器を取り出そうとして。
「伏せて!」
女の声と共に何かが青年と狼の間に袋が投げ込まれた。袋は地面に落ちると盛大に弾け中の粉を撒き散らした。
「「キャイン!」」
狼は粉を吸うと泣きながら逃げていった。
「大丈夫だった?」
「大丈夫じゃない」
粉が入った袋を投げた女性がやって来て青年に聞くと青年はそう答えた。
「鼻が曲がって涙が止まらない」
「あはは、魔物避けの香をぶちまけたからね」
そう言って女性は水と布を青年に渡した。水溶性だからこれで洗い流して。
「ああ、ありがとう」
渡された水で粉を洗い流して顔を拭くと青年は女性の顔を見た。そこには女と呼ぶにはまだ若い10代後半の少女がいたのだった。
「ねえ、どうしてあなたはこんな所にいたの?」
「俺の名前はワタルだ。どうしてかと言うと…」
そこまで言って青年…ワタルは答えに困った。目の前の少女はこの星の原住人だ。髪の色が地球人ではありえない青なのだから。
「…思い出せない、分かるのは自分の名前だけだ。気がついたら大きな穴の側で倒れていてそれからさ迷い歩いて…」
そこで記憶喪失で誤魔化す事にした。
「そうなの、このまま放って行くのも目覚めが悪いから大きな街まで連れて行ってあげる。さあ乗って」
「乗ってって…、ぶっ!」
少女の指し示した先には全長5メートルの大きさのロボットが膝をついていた。今まで気づかなかったが少女はこれに乗ってここまで来たようだ。
「(これは船に積んであった開拓用の作業用ロボットじゃないか、一体どうしてここに…)」
「ひょっとして天上の巨神を見るのは始めて?」
「天上の巨神?」
「私が生まれる前、今から30年位前に天から落ちてきたからそう呼ばれているの。私がここにいるのも昨日星が落ちるのを見たから新しい巨神が落ちたのかも知れないと思ったからなの。ワタルは何か見ていない?」
「いや…(事故の時にポッドと一徐に衛星軌道上にばら撒かれたのが落ちて来たのか。待てよ船には300体の作業用と十数体の戦闘用が積んであったはず)」
「ええと…、名前聞いていなかった」
「トウカよ。何か聞きたい事があるの?」
「この天上の巨神はこれだけなのか?」
「ううん、もっと一杯あるわよ」
トウカにそう言われてワタルは頭を抱えた。
「どうかしたの?」
「いや、ちょと頭が痛くて」
「大丈夫?(やっぱり、ワタルは天上の巨神と共に来たと言う天上人。巨神を見て反応した。落ちてきた棺から続いていた足跡は間違いなくワタルのもの。でも天上人の髪はこの世にはありえない黒のはず。記憶喪失だというししばらく様子を見ましょう)」
トウカはワタルを見てそう判断した。
「とにかく行きましょう。ここは地元の人にとっては神聖な地でここの生物を勝手に殺すと不味いの。だから出来るだけ早くここから出ましょう」
「分かった」
作業用のロボは重機の役割を持ち、本体の移動と細かい作業をする為のものと2つの座席が有る。ワタルは後ろの作業用の席に座った
「(操縦席じゃないほうに座った。やっぱり巨神について分かるんだ)じゃあ出発!」
操縦席に座ったトウカはそう言うとロボを発進させるのだった。




