171話 オートマタ狩り10
キルは跳んで床下から抜け出すが敵が予想通りの能力ならかなり危険だと推測する。建物全体を操れるのだとしたら罠が張り巡らされているのと同義となる。いや、もしかしたらそれ以上に危険かもしれない。彼はすぐさまマッテオに連絡する。
キル『想像以上に敵は手強いかもしれない。一時撤退も視野に入れた方がいい。』
マッテオ『私も同行します。奴隷解放軍のリーダーをここで失うわけにはいきません。』
マッテオは軍を建物の周囲に待機させたまま彼自身も乗り込んでいく。中に入ると能力の糸を最大まで伸ばし罠や敵がいないか探りを入れる。
マッテオ(今のところは不審なところは感じられません。ですが……)
彼はキルがいるところまで進み合流する。二人は互いの能力を知っているため戦力としてはあてにしていた。
キル「何かおかしいと思わないか?」
マッテオ「そうですね。あれから仕掛けてこないことが不思議です。能力の節約か制約か、どちらにしても用心しなければいけません。」
二人はそのまま何事もなく進む。その先にはロバートとエルフが待っていた。この時点で何かの策に嵌められた可能性を示唆する。
キル(あいつはあの時の戦闘用オートマタ!? なぜオートマタ狩りの奴らと? それに他の敵の音も気配もしない。逃がしたのか、それとも……)
考えれば考えるほど疑心暗鬼になる。それはマッテオも同じだった。




