89話 オートマタへの憎しみ
レイは図書館の襲撃以降、最低限行動のみで作った隠れ家で動かずにいた。エムも行き場所がないため同行している。レイは共和国に来る前から目的は決まっているのに何の行動も移せない自分を腹立たしく思ってもいた。
レイ(革命軍に奴隷解放団か奴隷解放軍が加担している確率は高い。)
そんな時、ホームレスのおじさんが隠れ家を訪ねてくる。場所を提供してくれているため無下にもできずレイは出て対応する。
レイ「どうしました?」
おじさん「お前のところにオートマタがいるだろ?」
おじさんの表情からただ事ではないことは想像できた。レイは密かにエムに合図を送り逃げられるようにする。
レイ「オートマタ? もしかしてエムのことですか。彼がどうかしましたか?」
おじさん「オートマタを持っている奴がどうしてこんなところにいる!? 俺たちを馬鹿にしに来たのか!」
彼は物凄い形相で怒っていた。あまりの怒りにレイは驚いていた。
レイ「馬鹿になんてしていません。」
おじさん「オートマタを持っている奴らの言うことなんて信じられるか!? ここにいる俺たちホームレスの中にはオートマタに仕事を奪われた連中もいる。オートマタは人間よりも効率よく動き働ける道具。だから俺たちは不要になり仕事が無くなった。こうなったのは全て政府とオートマタのせいだ!」
能力が使えない共和国で仕事を手に入れるのは簡単ではない。税金の大半は監視カメラの維持や警察、軍に使われており社会保障にはあまり使われていないのが現状。オートマタが減った今でも改善はされていない。オートマタを持つものが裕福で持たざる者は貧困なのは変わりはしない。後者の彼らがオートマタを憎むのも必然といえた。




