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「5月下旬のロッカーにて」

業務が終わりその日のロッカールームで私は今日頂いた資料に目を通していました。


「まぁ、匿名だしグループメンバーも無い。いつログインしてもいいから隙間時間にお手伝いしても。あ、普通の地味なカジュアルスタイルもあるからいいかも。慎重すぎる位の気持ちでためしてみてみようかな。」


次に今日届いた手紙だけど。


『はじめまして。この手紙はいつ頃届いているでしょうか。驚かれるでしょうが、私はあなたより先の時間で生きています。信じられないと思われても当然ですが、どうか最初は何かの悪戯と思って頂いて結構ですので読み進めて頂ければ幸いです。6月1日のプロ野球の結果○○対○○の試合は○○ー○○になります。国内政治的に○○が急な話題として浮上するでしょうね。つまらない話はこれ位にして、このお手紙を送った理由をお話しすると、交差点での飛び出し事故に遭う少年を止めて頂きたいのです。○○町交差点にて6月2日午前7時30分でその事故が発生してしまいます。私にはその事故を止めることができませんでした。何卒、人助けだと思いお力添え頂けませんでしょうか。不躾な便りですがよろしくお願いいたします。』


何この手紙の内容。たちの悪いいらずら…。でも気になるし。


「店長、ご相談したいことがあるのですが、お時間とれます?」

「あぁ、かまわないよ。残業代出ないけど。」

「私そんなにがめつくありません。」


「この手紙なんですが…。」

「君宛に届いた手紙だね。」

「実は、最近いらしたお客様がお話しされていたのですが、その方も「未来から手紙が届いた」って話してらしたんです。」

「6月2日ね。私の同行してあげるよ。興味あるから。」

「信じるんですか?この手紙。」

「わからない。でも、本当ならどうする?本当なら放っておけないだろ。」


「…。確かにそうですね。もし、事故が起こるとすると、信じるとか信じないとか言ってる場合ではないですね。謎が多いですがこの場所へ行きましょう。」


「さ、家に帰ろう。小雨だから傘をさせば大丈夫。じゃ、また明日も楽しく働こう。」


20時。私はメモを頂いたお客様へ連絡をしました。


「私にも手紙が届きました。えぇ。そうですか…。あなたと同じ差出人かは不明ですが、私はこの手紙の差し人の指定した場所へ向かいます。何かヒントがあればお互い情報を提供し合うと云うことで。はい。夜分遅くに失礼しました。」


明日は5月31日。これから雨も徐々に増え、梅雨らしくなるでしょう。私はお風呂に入り部屋の明かりを暗くして一日の疲れを癒すことにしました。

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