第8話:「ことはと、校内放送ジャック大作戦!」
こんにちは! 今日も元気に“平和にバカ”している皆さんへ。
今回の主役は、好奇心のかたまり・ことはです!
校内放送――それは学校内で唯一、全校に向けて声を届けられる神聖(?)な場所。
そんな場所を、ことはが見逃すわけがありません!
台本?ルール?まじめな放送委員?
ぜんぶ巻き込んで、放送室がラジオ番組に早変わり!?
テンション爆上がりの「声の暴走」、お楽しみください!
「みなさん、お昼の放送を始めま〜す。今日の放送委員は――」
昼休み。教室に響く校内放送に、ことはがピクッと反応した。
「ねえねえ、放送ってさ、原稿読んでるだけじゃつまんなくない?」
しおんがサンドイッチを食べながら答える。
「そう? なんかちょっとした癒しじゃない?」
「違うのよ! せっかく“校内全員に聞かれてる”っていうビッグステージがあるんだから、もっとこう……笑いとか、感動とか!」
「笑い求められてないと思うけど!?」
みゆきが冷静にツッコむも、ことはの目はキラキラしていた。
「つまり……校内放送ジャック大作戦! 開・始・だーッ!」
「ちょ、勝手に始めないで!?」
数日後――。
ことはは、放送委員のアシスタント役として潜り込むことに成功していた。
今日の担当は、あの「真面目が服を着て歩いている」ことで有名な3年の志村先輩。
「本日のメニューは、焼きそばパンと、コーンスープです」
「……そして、私から一言。“焼きそばパンは、主食なのか、おかずなのか問題”について語ります!」
志村先輩、フリーズ。
「ちょっ!? えっ、何!? 台本にない発言は――」
「パンの中に焼きそば入ってるってことは、炭水化物 on 炭水化物。つまりダブル炭水化物……でもそれって、究極のバランスだと思いません!?」
志村先輩:「ど、どう返せば……!?」
放送室はパニック、でも教室は爆笑。
ことはの“放送アドリブタイム”は、その後も続いた。
「今週の謎かけ〜!」
(“先生”とかけまして、“黒板消し”とときます。その心は――“どちらもサッと消えることがあります!”)
「この前の体育のとき、靴が飛んでいった人がいます。心当たりのある方、保健室へどうぞ☆」
「ラジオネーム“3組の窓際の女王”さんからのお便り! 『ことはちゃんの声、意外と落ち着きます』……だそうです!」
教室では拍手が起こるほどの盛り上がり。
一方、志村先輩の顔面は引きつりまくりだった。
放課後。
職員室前で先生に呼び出されたことは。
「放送室を……ラジオ番組にしない!」
「反省してます……でも、みんな笑ってくれて……楽しかったです」
「次やったら、マイクごと没収します」
「うわ〜それは地味にキツイ〜〜!」
エピローグ:
その日の放送は、しばらく“伝説の回”として語り継がれることになった。
ちなみに志村先輩はそのあと「反論コーナー」を自作し、翌週しっかりと“焼きそばパンはおかずではない”と主張していた。
今回のことは、完全にやりすぎでしたね(笑)
でも、たまには“型破り”な発想が、日常にスパイスをくれるのも事実。
しっかり怒られたけど、ほんのり残った笑いと、みんなの反応が彼女のごほうびだったのかも。
それにしても、志村先輩……お疲れ様でした!
次回も、いつも通りくだらなくて、でもちょっとだけ心が温かくなる話をお届けします。
放送禁止級の騒がしさを、どうぞこれからも見守ってくださいね!