第47話:「ことはと、知られざる生徒会の裏側」
今回は、普段きっちりしていることはの“オフ”な一面を描いてみました。
真面目な子がふと見せる柔らかさって、ギャップがあっていいですよね。
「生徒会って、真面目な人たちの集まりでしょ?」
誰もがそう思っている。
けれど、生徒会室の扉の奥には――知られざる、もう一つの顔があった。
■真面目系委員長・ことは、潜入(という名の定例会)
この日、ことはは臨時の生徒会会議に参加していた。
「資料は昨日のうちにまとめました。予算案の変更についてですが――」
そう、いつもの彼女は優秀で、冷静で、誰から見ても“ザ・委員長”。
でも、生徒会長のひと言で空気が一変する。
「はいはーい、じゃあお疲れ会やろっかー!」
「……えっ?」
■生徒会室、突如ゲームセンター化
ことはの目の前で、生徒会長が取り出したのは謎の小型ゲーム機。
「えー、じゃんけんで負けた人は、全力でモノマネ!」
「ちょ、ちょっと!?何これ、公式の会議じゃ……!」
「大丈夫、議事録には“休憩時間”って書いておくから!」
かくして始まる、静かなる混沌。
副会長のカエルのモノマネ。会計の謎のラップバトル。
最初は戸惑っていたことはも、次第に笑いをこらえきれなくなって――
■真面目って、時々崩れるから面白い
「ねぇ、ことは。いつも真面目に頑張ってくれてありがとうね」
ふと、会長が優しく笑って言った。
「でもさ。たまには肩の力、抜いてもいいんだよ」
「……はい。でも、ちょっとだけですから」
そう言って、ことはは小さく微笑んだ。
生徒会室には、今日も穏やかな時間が流れていた。
エピローグ:
放課後。
友人たちに「今日、生徒会どうだった?」と聞かれたことはは、
少し考えて――
「……楽しかった、かも」
と、少し照れくさそうに答えたのだった。
学校という小さな世界の中で、役割や立場に縛られながらも、
「自分らしさ」を見つけていく過程はとても愛おしいものです。
ことはの中にも、まだまだ知られざる面がありそうですね。




