第44話:「みゆきと、放課後イチゴジャム講座」
みゆきが密かに(?)乙女な一面を発揮する回です。
イチゴジャムって、手間はかかるけど出来た時の満足感が大きいんですよね。
小さな共同作業は、友情を深めるスパイス!
ある春の午後。教室に残っていたのは、みゆき、ことは、かえで、りんかの4人。
「……でさ、うちの冷蔵庫にイチゴが大量にあってさ」
みゆきが言い出した。
「ジャム作りたいんだけど、放課後とか、ヒマな人いる?」
■なぜか家庭科室にて
というわけで、急きょ始まった「放課後イチゴジャム講座」。
会場:家庭科室。
参加者:みゆき先生(自称)+付き合わされた3人。
「まずイチゴを洗います!一粒ずつ、愛を込めて!」
「先生、いちいち説明がアイドルの握手会みたいなんですけど」
「静かにしてください、助手のことはさん」
■ジャム作り、意外と奥が深い?
ぐつぐつと煮る間、みゆきはうっとりしながら言う。
「こうしてね、素材の甘さと酸味が……ひとつになるのよ」
「なんか、恋愛語ってます?」
「恋じゃない、これは文化!乙女の伝統!」
そんな語りをBGMに、鍋の中では甘酸っぱい香りが広がっていく。
■りんか、つまみ食いで撃沈
「ちょっと味見していーい?」と、こっそり指をのばすりんか。
──熱い。
「うぉああああああっつ!?口の中、爆発した!マグマ!」
「ちゃんと冷ましてからって言ったじゃん……」
「熱さも含めて、青春の味です」(みゆき談)
■完成!けど、試食タイムは戦争
ジャムは完成。クラッカーにつけて、いざ試食タイム!
「うん!甘すぎず、酸っぱすぎず、ちょうどいい!」
「これは……公式イベント化するしかないね!」
ことはとりんかがクラッカーを取り合い、
かえでは瓶詰めにラベルまで貼り始める始末。
「“純情100%みゆきジャム”ってどう?」
「なんかもう、いろいろ恥ずかしいからやめて!!」
エピローグ:
みゆきのイチゴジャム。
ひとくち食べるだけで、みんなの顔がふわっとほころぶ。
甘酸っぱくて、ちょっと熱くて、
笑いながらつくった、4人だけの味だった。
今回は、料理系ほのぼの回。
りんかのつまみ食いと、ことはの冷静ツッコミが効いてましたね。
次回はちょっとアクティブな展開かも?どうぞお楽しみに!




