第41話:「みゆきと、秘密の放課後おしゃべり会」
今回は、ちょっと控えめなみゆきが主役です。
小さな勇気が、素敵な時間を生み出していく物語をお届けします。
放課後の教室に、静かに差し込む夕陽。
窓辺でひとり、本を閉じたみゆきが、ふとため息をつく。
「今日も、誰も来ないかな……」
実はみゆき、数日前から「放課後おしゃべり会」という謎の集いを企画していた。
…とはいえ、メンバーはまだ自分ひとり。
■ささやかな願い
「みんなとゆっくり話したいなぁ」
と始めたこの小さな集い。告知も黒板の隅に小さく書いただけ。
「まあ、来なかったら本読んでようっと」
でも今日は、ちょっと違った。
「おじゃましまーす!」
そう言って入ってきたのは、ことはとあやね。
■会話の魔法、発動!
「おしゃべり会って、なんか気になってさ~!」
「え、ほんとに来てくれるなんて……!」
みゆきの表情がぱっと明るくなる。
3人は机を囲んで、好きな漫画の話や最近の授業のぐちなど、取りとめのないおしゃべりに花を咲かせた。
「えっ、ことはって実はメロン嫌いなの!?見た目そんなに可愛いのに!」
「なにそれ、関係ある!?」
■思わぬ参加者
そこへ、ふらっと現れたのはかえで。
「何してんの?楽しそう。混ざっていい?」
「もちろん!むしろ来て!」
お菓子を囲みながら、気がつけば4人に。
話題は「先生のクセ」「体育の謎ルール」「実は怖かった図書室の都市伝説」へとどんどん暴走していく。
■ほんのり、幸せな時間
気づけば、外はすっかり夕闇。
教室の電気の中、4人の笑い声が優しく響く。
「こういう時間って、いいね」
「またやろうよ。次は全員呼ぼう!」
エピローグ:
派手じゃないけれど、確かに心に残る放課後。
みゆきは心の中で、そっとつぶやいた。
「……来てくれて、ありがとう」
「誰かとただ話すだけ」って、なんだかんだ一番幸せかも。
次回も、そんな平和でちょっと笑える日常をお楽しみに!




